暁 ~小説投稿サイト~
無限の成層圏 虹になった男
六話
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身が目に見えないのは結構きつい。
 だが、やり方は教わっている(・・・・・・・・・・・)
 瞬時加速。初速を乗せ、そのまま鈴を中心に円状に回っていく。

 「何よ。馬鹿の一つ覚えみたいに」

 砲撃が飛んでくる。正確な射撃だ、こちらのフェイントを読み、進行方向に砲弾を置いてくる。
 砲弾が見えないのはそもそも当り前だ。即着弾のレーザーを相手にしていたから、それは織り込み済みだった。
 砲身が見えない。だがそこにあるのならば、砲身は常に自分を向いていると想定すればいい。
 だって、シャアのライフルもBITも何時だって(・・・・・)此方を向いていた(・・・・・・・・)のだから。
 速力のスペックでは此方が勝つ!ハイ・ヨー・ヨーの要領で、上空から奇襲を仕掛ける。

 「あんまり、舐めんじゃ____」

 鈴との目が合った。間違いなく撃ってくるだろう。
 捩じり込みを加えながら急接近。これで衝撃砲は躱した!
 真向で振り下ろした雪片二型を、鈴が青龍刀を交差する形で受け止める。
 
 「____っ!やるじゃない!」

 「受け止めるって言ったろ!」

 「じゃあもっと見せてみなさい!」

 鈴が突っ放すような形で、鍔迫り合いが終わる。再び距離は離されるが、膠着には持っていかれない。
 鈴が再開した衝撃砲による砲撃を、フェイントを織り交ぜた複雑な軌道で回避する。
 こちらからもう一度仕掛ける。今度はスラスターの角度を無理やり曲げ、推力偏向で一気に近づく。
 再びの鍔迫り合い。しかし今度はこちら側が突っぱねる形で切り上げる。ここだ!
 瞬時加速。離れていたと思ったところで一気に近づく。これは予想外だろう。
 
 「っ!?」

 零落白夜発動!ここで一気にけりを付ける。
 そのまま右に袈裟斬りの要領で斬り抜けようとした時。
 大きな衝撃がアリーナを襲った。











 それに私が気が付けたのは、まさしく勘といっていいだろう。
 アリーナ上空、大きな敵意。

 「織斑先生!」

 私が声をかけるのと、アリーナに衝撃が走ったのは同時だった。
 大きな着地音。煙が晴れるとそこには全身装甲(フルスキン)のISが二機(・・)
 鳳と一夏が素早く展開する。あれはやる気か?

 「織斑君!鳳さん!今すぐアリーナから避難してください!すぐに先生達が制圧に向かいます!」

 山田先生が一夏と鳳にプライベートチャンネルで声をかけている。本来なら声に出す必要は無い、とても焦っているのが分かる。
 
 「織斑君!鳳さん!聞いてますか!?」

 「本人たちはやる気なのだろう?ならやらせてみればいい」

 織斑先生が珈琲を飲みながら言った。最悪、身内か
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