五話
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「アズナブル君、織斑君おはよう。そういえばさ、転校生の話聞いた?」
翌日、私が一夏と談笑しているとクラスメイトの子から話しかけられた。
「そういえば、転校生が来たとか騒いでいたな」
「転校生?この四月に?」
「大方、私達男性IS起動者の話を聞いて慌ててねじ込んだのではないか」
「ああ、成程」
しかし、IS学園に入学、となるだけでもそれなり以上のハードルがある。転入となればそのハードルはさらに高まるだろう。その中で入ってくるとなると、中々の逸材かもしれんな。
「なんでも、中国の代表候補生なんだってさ」
「ふーん」
中国の代表候補生、少し調べてみるか。
そんなことを考えていると、後ろから声がする。
「今更、中国から代表候補生が、ですわね。……まったく、人気者は辛くなりますわね、シャアさんに一夏さん」
「まあでも、このクラスに転入してくるわけでもあるまいし、そう気にする事でもないだろう」
セシリアと箒____本人から姉の篠ノ之束と間違えるから下の名前で呼んで欲しいと言われた____が会話に参加して来た。
「でも、どんな奴なんだろうな」
「気になるのか、一夏君」
「ああ、やっぱセシリアみたいに強いのかなって」
一夏がそう言うと、セシリアはまんざらでもなさそうな顔で言う。
「あら、そこまで評価してくださるのですわね」
「だって、そうだろう?結局俺は、まだまだセシリアと正面からやっても勝てないだろうし」
「それはそうですわ。まだIS乗りたての初心者に負けるほど、無様は見せられませんわ。……まあ、例外はいますけど」
「だよなぁ」
「確かに、私から見てもアズナブルの動きはおかしかった」
「……そんな目で見つめないでくれ。私だって真面目にやっているだけだ」
三人からの少し痛い目線に、私は思わずたじろいでしまった。若い子からその目で見られるのは正直堪える。
「まあ、やれるだけやってみるしかないよな、俺も」
「そう弱気ではいけませんわよ。もっと堂々としてもらわないと」
「そうだぞ一夏。男たるものもっと覇気を見せろ」
一夏の言葉に、それぞれが口に出す。まあ確かに、一夏にはもう少しガッツを見せて欲しい所だ。
クラスメイトの皆も、集まって声を上げる。
「織斑君が勝つとクラスみんなが幸せだよ!」
「織斑君が一位になれば、学食のデザートのフリーパスだからね。頑張ってよ!」
「今の所専用機を持っているクラス代表何て、一組と四組だけだから余裕だよ」
「おう」
クラスメイトの声に一夏が応えると、教室の入り口から声が聞こえる。
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