四話
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「上下左右、理論上はつぶせますわね、理論上は。……どれだけ難しいこと言っているかわかってますの?」
「無論。だがそれを出来る様にするのが我々の仕事だろう?」
「まったく、織斑先生もびっくりの鬼教官ですこと」
セシリアの言葉に思わず苦笑してしまうと、一夏の叫びが聞こえてくる。
「あのぉ!これ何時まで避け続ければいいんだ!?」
「一夏君は実践の方がいい動きをする。そうやって動き方を体にしみこませるんだ」
「ちょっと、これまずっ、避けきれなっ、のわぁあ!」
ギリギリの状態で避けていた一夏だが、私が逃げ道をふさぐように配置してレーザーを放つと一夏は再び瞬時加速を使おうとするが、間に合わず被弾した。
「そもそも、一夏君はISに乗り始めてまだ日が浅い。先ずは反復練習で操作を体にしみこませることから始めた方がいい」
「まあ、剣道も先ず型を只管練習することから始めるしな。わかった、俺は先ず教科書のマニューバを練習してみるよ」
そう言って、一夏は離れていった。それでは、セシリアが体を動かす番だ。
「ほら、セシリア君。BITを展開してみなさい。実践といこう」
そう言って私がセシリアから少し離れると、セシリアがBT兵器を展開、私の周りに配置する。
即座に放たれるレーザー。しかし狙いはどれも甘く、大きく外れて私の周囲を通り抜けていく。
「むむむ……せいっ、やぁっ」
そのまま何度もBT兵器の配置を変え再度射撃を行うが、どれも私には当たらない。
「む、難しいですわね……」
「そうだな……すこし、イメージの方向性を教えてみるか」
私はそう言うと、セシリアと向き合う。
「まずは私を確りと見るんだ。認識が肝だ」
「はい」
そうして、セシリアと目が合う。
「そのまま、私に意識を集中させて……花火の様なものをイメージし、私に向けてみろ。……今だ!」
「こうですわね!」
セシリアが放つレーザーが私に突き進み、ぎりぎりで回避した。セシリアのBT兵器はこちらを向いたままだ。
セシリアが正確に放つレーザーを二度、三度と避けながら私は笑う。
「そうだ!いいぞ、その感覚を忘れるな!」
「それなら!せめて!一発くらい当たってくれません!?」
「私にも矜持というものがあるのでな」
ここにきて一気にセシリアの攻撃の苛烈さが増す。まったく、いいセンスを持っている。
だが、まだまだ甘い。
「確かにいい攻撃だ。だがこういう弱点もある」
そう言うと、私はセシリアに急接近する。顔と顔が当たる直前で私が停止する。
「こうやって至近距離に接近されると、より正確な射撃を要求され
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