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世界の礎
第四話 海その十

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「それが出たのですね」
「降った者には寛大で偏見はないが」
「敵には容赦しない」
「そうした性格でな」
「そうしたことをされましたね」
「だが私はそうしたことはしない」 
 敵だった者に対しては容赦ない仕打ちをすることはというのだ。
「絶対にな」
「降ればよしですね」
「今後は帝国の民としてな」
 この立場でというのだ。
「働いてもらう」
「そうしてもらいますね」
「そうだ、降ればいい」
「戦でそうしても」
「そうだ、ではな」
「テュルスもですね」
「攻めるぞ」 
 こう言って実際にだった。
 義青は圧倒的な水軍と飛兵の力を用いてそのうえでテュルスを攻めた、そうして街を降し言った通りにだった。
 街の者達を勢力に加えた、それで言うのだった。
「地中海の東の島々をだ」
「掌握されますね」
「そうしていく」
 キトに話した。
「ロードスやキプロスもな」
「そうしていくのですね」
「そして地中海の東を掌握してだ」
 そうしてというのだ。
「我々の海にする」
「そうされますか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「今度はな」
「海を握るのですね」
「そうしたい、またアナトリアも掌握したからな」
「あちらの海もですか」
「黒海もな、今は沿岸部だけだが」
「勢力圏にしますか」
「そして漁もしてな」 
 その時もというのだ。
「糧も得る、だが今は地中海だ」
「その東ですか」
「テュルスに続きな」
「ロードス島やキプロス島も掌握し」
「地中海の東も掌握する」
 こう言ってだった。
 義青はそうした島にも使者を送り掌握していった、キプロス島やロードス島は使者を送ると降ったが。
 クレタ島は違った、その為だった。
 義青は自ら大軍を率いてこの島を攻め落とした、術も使ってそうして陥落させそのうえでカニに言った。
「では次の動きだ」
「次ですか」
「そうだ、地中海の東は掌握した」
 それが成ったというのだ。
「だからな」
「次の動きに入られますか」
「そうする」
 こう言うのだった。
「次はかなり大きなものを手に入れるがな」
「かなり大きなですか」
「チグリス=ユーフラテス川と並ぶ恵みだ」
 それを手に入れるというのだ。
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