第百五十七話 下品な奴その八
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「考えてもいいのよ」
「そうなるのね」
「まあ私の家元々はユカタン半島にいたそうだけれど」
「あのマヤの遺跡とかある」
「あそこにいたそうだから」
だからだというのだ。
「テキサスとはね」
「無縁ね」
「そうだけれど」
「メキシコ人としてはなのね」
「テキサスやカルフォルニアに入ったらね」
そして移住したらというのだ。
「故郷に帰った」
「そうも言えるのね」
「そうよ、それで実際多いのよ」
留奈にこうも話した。
「テキサスとかカルフォルニアって」
「メキシコ系の人が」
「ニューメキシコもね」
「まさにメキシコだし」
「多いのよ」
メキシコ系の人達がというのだ。
「これがね」
「そうなのね」
「そう、そしてね」
それでというのだ。
「私も暮らしてるけれどいい国なのは事実よ」
「アメリカは」
「豊かで自由で」
そうした国でというのだ。
「実力と運さえあえば何処までもやれる」
「アメリカンドリームね」
「それもあってね」
「いい国なのね」
「少なくとも普通に暮らせるから」
アメリカはというのだ。
「いい国よ、もう四代暮らしてるのよ」
「ひいひいお祖父さんの頃から」
「ひいひいお祖母ちゃんもね」
留奈に笑って返した。
「もっとも私の父方のお祖母ちゃんイタリア系だけどね」
「そっちの血も入ってるの」
「母方のひいお祖母ちゃんはアイルランド系だし」
「色々入ってるわね」
「アメリカらしいでしょ」
「色々な人がいるから」
「だから混血もね」
これもというのだ。
「普通にあるのよ」
「そうした国よね」
「大体移民がどうとか言う人も」
それで偏見を煽る輩共もというのだ。
「混血してるしね」
「アメリカだから」
「そうした人多いし」
そうであってというのだ。
「移民がどうとか言うとか」
「自分に言ってるのと同じね」
「本当にネイティブでないと」
さもないと、というのだ。
「アメリカだとね」
「移民がどうとか言えないわね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「その筈よ」
「そうなるわね」
「アメリカはね」
移民の国だからだというのだ、この国の歴史はまさに移民が来たことからはじまると言ってよく今もそうであるのだ。
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