暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第四章 クリスマスの夜に…
第30話 《背教者ニコラス》
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
から抜けて自分よりレベルが低いと思われて油断している最初の一撃は、多分《ヴォーパル・ストライク》単発重攻撃の突きだ。
 なら俺のやるべきことは、このキリトの最初の攻撃をカウンターで攻撃すること!


 その為に、俺は剣を右肩に(かつ)ぐように構える。
 そして構え始めて数十秒経ち、ついにカウントが『0』になる。
 その瞬間キリトが俺に向って走り出し、すぐに俺の読み道理の《ヴォーパル・ストライク》を物凄い速さで放ってきた。

 俺はそのキリトの《ヴォーパル・ストライク》に、次の動作に出られやすい程度の《体重移動》を乗せて、担ぐようにしていた剣を上から下へ振り下ろす。
 すると狙いが少しずれたキリトの剣が、少し(かす)りながら俺の左の脇腹(わきばら)の近くを通る。
 そして、そのまま硬直で動けないキリトに、使っていなかった左腕で《体術》スキルの《閃打(センダ)》を《体重移動》を全力で乗せて放つ。

 俺の放った《閃打》はキリトの胸に当たり、キリトが後ろに吹き飛ぶ。
 その後、数秒経ってから俺の前に『WINNER/シュウ 試合時間/3秒』という《デュエル勝利者(ウィナー)宣言メッセージ》が現れる。

 あ、危なかった〜。……でも、何とか勝てたな。
 キリトの奴、あの《閃打》に反応して最後避けようとしたよ。ホント、流石だな。
 でも、俺も反応される事を予想してギリギリまで剣を振るのを待ったし、《閃打》に《体重移動》を乗せやすくする為と、次の動きを1モーション早く動く為に、ソードスキルを使わずに《体重移動》を少ししか乗せずに《ヴォーパル・ストライク》に挑んだ。
 その為、少し脇腹を掠ってしまった。
 俺の《筋力値》と《ヘビーハードネス》の重さ、そして《体重移動》と少し鍛えられていた反射神経が、上がっていたり上手くいったりしての初勝利だな。この試合は。

「約束通り、邪魔にならない所でお前の戦いを見せてもらうぞ、キリト」
 俺は立ち上がるキリトにポーションを投げて渡しながら言うと、キリトは諦めたように、
「……勝手にしろ」
 と、返してきた。
「ああ……シリカ、行くぞ」
「はい」
 そう言ってシリカと一緒に少し離れた場所に行き、位置に着くと同時くらいに、どこからともなく鈴の音が響き始める。
 そして空を見上げると、巨大なソリが走ってきて、(もみ)の木の上辺りでソリから《背教者ニコラス》が降って現れた。

 《背教者ニコラス》の姿は、赤と白の上着に同色の三角帽子をかぶり、右手に斧、左手に大きな頭陀袋(ずだぶくろ)をぶらせげていた。
 ……結構、グロテスクだな。

 そして、ニコラスがクエストに沿()った台詞を言うつもりなのか、(もつ)れたヒゲを動かそうとしたら、
「うるせぇよ」
 と、キリトは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ