第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第四章 クリスマスの夜に…
第30話 《背教者ニコラス》
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れじゃ、行くぞ」
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キリトやクラインたちにバレないようにワープポイントに入り、そのまま先に進む。
奥に進むと、一本だけ広く周りと間隔のあいた樅の木があった。
「あれですね。噂の樅の木というのは。……あ! それよりドコに隠れますか、シュウさん?」
「…………どうやら隠れる必要が無くなったみたいだぞ、シリカ」
「へ!? ……あ…」
シリカは俺の言葉の意味が分からなかったのか、驚きの声を出す。
しかしすぐに理由が分かったのか、シリカは驚き顔から真面目な顔になる。
……クソ、早かったな…
「……シリカ、それにシュウ………こんな所で何してるんだ…」
樅の木に向いている俺の後ろから声がする。
当然《索敵》スキルで、後ろに近づかれた時点でその声の正体が分かっていた。
なので俺は振り返らずにそいつに話しかける。
「ココにいるってことは、目的は一つしかないだろ……久しぶりだな、キリト」
俺がキリトの名前を呼ぶのと一緒に振り返ると、キリトが俺の事を剣の柄を握りながら睨んでいた。
…すでに戦う気満々な訳ね……俺と。
「……久しぶりに会った友達と、いきなり戦うことになるなんてな…」
ため息混じりに文句を言う俺。
けど仕方ない。第十一層の《街開き》以来キリトには会っていなかったから、約一年も会ってなかったことになる。
でも再開していきなりこんな状況じゃ、キリトの事情を知っていても、そりゃ文句を言いたくもなるだろ。
あと、ダンジョンに入る前の日に《長期クエスト》に入る事をメッセージにして送ったのはリズだけだ。
キリトやクライン、エギルには最前線を離れてから会ってなかったし、なら余計な心配などをさせないように送らなかった。前線から離れた事も少し気まずかったしな。
そんな訳で、アルゴにも俺たちの情報を他のプレイヤーに売らないよう頼んだ。(口止め料はダンジョンから出てきてから請求、だそうだ)
なのでキリトが、
「……最前線から半年以上離れていたお前が、どうしてココが分かったんだ…」
と、俺に向って言ってきた。
まぁ、最前線から離れていた俺とシリカが自分より先に目的地に着いていたら、そう言いたいのも当然の反応だ。最前線のプレイヤー…つまり攻略組と中層プレイヤーとじゃ情報力に差があるからな。
アルゴにお前の事を教えてもらった、って言うのは簡単だけど、情報屋のアルゴが個人の感情で俺達にお願いしてきた事もあり、それは色々とマズいことになりそうなので、一応は伏せておくことにした。
「俺たちが先についていた理由については、さっきのクライン達と一緒かな。何話してたかは知らないけど
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