第二章
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「毎月ね」
「そこまでなのね」
「もうカープ命で」
「カープの雑誌まで読んで」
「それで色々考えてもいるのね」
「カープの今後とかね。もうカープがなかったら」
そうなると、というのだ。
「私生きていけないわね」
「ここまでカープ好きだとね」
「そうなるわね」
「いつもカープの帽子被ってるし」
「服も赤で」
「そう、お兄ちゃんは阪神でも」
兄のことも話した。
「私はね」
「カープ一筋」
「カープ命」
「それで生きていくのね」
「これからもね、それでだけれど」
カープの話が一段落したところであらためて言った。
「新作のテレビゲームとボードゲームして」
「今からね」
「そうするけれどね」
「そうして遊ぶけれどね」
「何飲むの?」
まずは飲みものの話をした。
「それでお菓子は何がいいの?」
「いや、気を使わないでいいわよ」
「別にね」
「そこまでは」
「いやいや、折角来てくれたから」
だからだというのだ。
「牛乳もカルピスもあるし」
「お菓子もなのね」
「あるのね」
「ビスコあるけれどどう?」
このお菓子がというのだ。
「あとゼリーね、固い」
「ああ、あれね」
「袋に入ってる」
「羊羹やお饅頭みたいに食べる」
「あれもあるし。何がいいの?」
友人達に問うた。
「それで」
「じゃあカルピスね」
「私牛乳」
「私も牛乳にするわ」
友人達はそれならと応えた。
「それでゼリーね」
「千佳ちゃんが言ってくれたし」
「ビスコもね」
「じゃあ出すわね」
それならと応えてだった。
千佳はそうしたものを出した、そしてだった。
遊びを楽しんだ、遊ぶ時はカープの話はしなかった。だが別の日の日曜に一家で外出した時にだった。
本屋で入った時にだ、兄妹で不機嫌な顔になった。
「月刊タイガースあるのはいいけれど」
「月刊カープもね」
「この雑誌はないよ」
「月刊ジャイアンツはね」
恐るべき魔導書を見て言った。
「ないわね」
「こんな雑誌置いていたら駄目だよ」
「絶対にね」
「こんなの有害図書にしないと」
寿はこの処置を当然と言った。
「駄目だよ」
「有害図書って?」
まだ小学生の千佳はこの言葉を知らなかった。
「何それ」
「読んだら駄目な本だよ」
寿は彼の知識から答えた。
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