3話
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からないのかフリーズしつつも、首を縦にコクコクと振り意思を示している。
「さて…」
砂煙に映る巨大な影から距離を取るために動いているが…
「ゴアァァァア!」
ゴーレムは聞く者を不快にさせるような咆哮をあげる。
「それにしても…デカすぎんだろ…」
咆哮をあげるためにか立ち止まった怪物を観察すると少年はある事実へ気がつく。
「俺の見間違いであって欲しいだけど…アイツ大きくなっていってない…?」
ゴツゴツとした岩人形のような姿形が一回り大きくなり、尖った爪のような物も追加で構築されていく。
「どうしたもんかなぁ」
このまま追われて逃げ切れる訳もない。かと言って戦う術は持っているが、まともに戦った経験などありはしない、そして少女は戦える状態ではない。
そんな絶体絶命に近い状況で少年は考える。考える。
「ふぅ…ふぅ……こうなったら仕方がないわ」
「私が封印されていた場所の番人としてと思ってたのだけれど…ここまで追ってくるのなら…きっと私が抜け出た時に倒すためのモノなのでしょう」
「私から血と魔力を奪って動力に組み込んだゴーレム、封印が自然に解けた時には勝ち目はなかった筈のもの」
少女はゴーレムを観察し解析し理解する。
「だから…カズキ」
「私のために戦ってアレを倒してね」
そして少女が告げた言葉によって少年は現状に対する思索を打ち切る。そして不敵に笑った。
「そうだな、サーシャがくれた力だ」
「キミがそう望むのなら俺は戦うよ……でも初めてだから俺も助けてくれよ?」
「ええ、私があなたを導くわ」
そう言って首元へ抱きつくように腕を回した少女を片腕で抱え、もう片方の手で唯一持っていた武器である赤く染まっている剣を構え怪物と対峙し戦いが始まった。
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