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不遇水魔法使いの禁忌術式(暁バージョン)
3話
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いかない理由がある」

些細な支援は出来るらしいが大きな魔法を使うことは出来ないということらしい。

「だからあなたが私の代わりに戦えるようにしているの」

サーシャはそう言って申し訳なさそうな表情で俺を見てくる。俺は命を助けられて異世界でも生きていくことが出来る力をくれたと思ったら感謝しかないのだけど。というか俺は命を助けられた

「ああ…安心した」
「あんなこと言っておいて俺は何も出来ないとかは…ダサいだろ?」

俺は笑ってそう言った。まあ女に貰った力を振りかざすとかもダサい気はするが、授けられた剣で少女を守ると言い換えると格好はつくだろうか。

「でも私なんかの…」

 その時だった。サーシャの言葉を遮るように地面が揺れ、何かが起き上がるような音がする。風がないのに砂が舞い散る。

そして砂の中から巨人が、ゴーレムが出現した。

「魔導鬼(ゴーレム)!?そんなモノまで仕込んでいたの!?」

サーシャが怪物を見て驚いている。そしてその怪物は飛び散る砂で覆われた場所を裂くように大きな腕をサーシャに向けて振り下ろす。

「サーシャ!」

驚き動きが鈍っていたサーシャを庇い一緒に避ける。そしてゴーレムはもう片方の腕を振り上げ…

「ありがとう…うん、コレの狙いは私?…いや…」

サーシャは状況を考えているようだが…

「よし!逃げるわよ!」
「えっ…ああ!わかった!」

あんな話をしたばっかりだから戦うことになるのかと思っていたがサーシャがそう言うのならここは従おう。

─────────────────────────────────────────

 現在の大きさはヒトの背丈を優に超えて約5メートルほどはある魔導鬼(ゴーレム)がドオンと地面を踏み固めるように歩み、何かを探すように進んでいく。

「サーシャ!このまま走れそう!?」

サーシャと呼ばれた少女は首を横に振り答える。全力で走って数十分も経ったのだから魔法が使えたとしても体力は限界に近いのでだろう。

「……はぁっ…もう…むり…」

息をきらせて走る少女は必死に走る少女を少年は見て焦った表情をしながらも後ろから迫る幻獣(モンスター)の様子を見て少女へと駆け寄り…

次の瞬間パァンと何か質量のあるモノが地面へと着弾する音があたりに聞こえる。ゴーレムが砂漠を踏み固めた足跡から幾つもの岩石が形成されゴーレムがソレを従えているように宙に浮かせた。そして夜の砂漠に無数の砲弾が降り注ぎ着弾した地面からは砂が飛び散った。

「いきなり悪い!」

その砂煙の中から少女抱き抱えた少年が飛び出す。俗に言うならお姫様抱っこみたいに横抱きにして走る。

「はぅ…」
「怪我はない?」

少女は何が起こったのかわ
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