第54話 =最後の決戦前=
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きくなっているだろう。
「だから進まなきゃいけないってのもあるし…俺は76層以降を見てみたいって気持ちの方が大きいからな」
「………のんきって言えばいいのかバカって言えばいいのか…」
目の前では呆れた顔で微笑んでいるリズがいる。どうやら少しだけでも不安は拭えたみたいだ。「うっせ」とピンッと頭を小突
き最後の武器、キャリバーンとオータムリリィをオブジェクト化して回転砥石の前に持っていく。
「さ、やろうぜ」
「そんなに急かさないでよ……」
そういいながら、また回転砥石を起動させオータムリリィの先端をそれに当てる。そしてリズ自身の最高傑作の1本を研ぎ終わ
りキャリバーンへとうつる。
「……絶対生きて帰ってきなさいよ、みんなと一緒に」
「…あぁ、もちろん」
これでなんとしてでも負けるわけにはいかなくなったな。
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=第75層=
「……どんだけ強いんだよそのボスは」
ヒースクリフさんからの報告を聞いたサチにパードベンテ、シリカのブレイドエッジ、ユカの投剣がたくさん入ったホルダーを渡しながらその感想を呟く。
報告の内容は偵察隊が壊滅した…ということだ。ボス部屋までは長い時間をかけたが犠牲者0でマッピングは終了し、層での最強の壁であるボスモンスターを確認するためにその5ギルドで構成された偵察隊を送り込んだがボスモンスターが現れた瞬間、入り口が閉じてしまったらしい。その扉は打撃、鍵開けスキルを使っても反応することは無く何をしても無駄だったらしい。
そして時間が経ち、扉が開くとその中には偵察隊もボスモンスターも消えていたらしい。偵察隊がどこにいったのか…黒鉄宮のモニュメントに名前を確認に行かせたところ……無残にも横線を引かれ死亡していた。
「しかも結晶無効化空間か……」
「うん………私、やっぱり怖いよ…」
そのサチの言葉にいつものように言葉をかける、ということは出来なかった。サチは一度、現実での友達が目の前でモンスター
にやられて死んでしまっている。それも俺のレベルが微妙に高いせいで皆を守れなかったせいでもある。
だから…
「…大丈夫。絶対に守り抜いてみせるから…」
あの時に一番感じた思い、そして今もずっと思い続けていることをそのままサチに伝える。
「…うん」
その頷きを見て一旦、互いにその場を離れる。サチはシリカたちに武器を渡さないといけないし俺もキリトとアスナに武器を渡
さないといけない。別れ際「…がんばろ」と呟きが聞こえ、俺もそれに頷いた。
「……おっす」
各方面にギルド流のあいさつをしている夫婦を見つけ声をかける。
「おう、リクヤか」
「こんにちは、リクヤ君」
「俺にはギ
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