第三百七十九話 アンデスの地でその三
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「今のままやとです」
「よくないですか」
「そうなのですね」
「わしもそうさせるつもりはないですが」
それでもというのだ。
「そやけどやっぱり最初からです」
「法の下に入る」
「そうしないと駄目ですか」
「それでちょっと市長さんとお話してみます」
こう言ってだった。
エチェニケは実際に鳥人、コンドルの中年の女性の市長と会った。そして市長に自分の自警団を法律の下に置きたいと申し出た。
「やっぱりああした力を持つ組織はです」
「法の下にあるべきですか」
「正義感は変わります」
自分が星の者であると言われ最初は驚いた市長に話した。
「勘違いをすれば」
「悪心にもなりますか」
「そやからです」
「今のうちにですか」
「法の下に入りまして」
そうしてというのだ。
「やっていきたいです」
「そうお考えなのですね」
「はい」
まさにというのだ。
「それで考えたんですが警備会社にして」
「法の下に入りますか」
「そうしたいです」
「そう言われるなら」
市長は市庁舎の応接室で向かい合って座り言うエチェニケに答えた。
「是非です」
「そうしてくれますか」
「はい」
まさにと答えたのだった。
「認可させてもらいます」
「ほな」
「ではその様にして」
「やっていきます」
「そうすればエチェニケ様も生計が出来ますね」
「確かに、企業になれば経営やさかい」
「今まではなかったですね」
「街の人達が自警団をやっている感謝で」
それでというのだ。
「食べさせてくれてました」
「その状況も変わります」
「やっぱり仕事あってですね」
「そうです、ですから」
「起業します」
エチェニケは約束した、そしてすぐに自警団を企業にしてその社長に就任しそのうえで経営を行っていった。
会社は日増しに大きくなりやがてリマ全域で活動する様になり傭兵も雇い街周辺の賊やモンスターも退治する様になった。
そうなりだ、エチェニケは今は自分の家を建てて住んでいるが今も近所で暮らしている老人と老婆の夫婦の出店に毎日来て鶏肉を食べていてその中で言った。
「実はリマの外でもです」
「お仕事をされますか」
「そうお考えですか」
「はい」
そうだというのだ。
「今後は」
「そうですか、リマだけでなく」
「さらにですか」
「要望があるんで。ただ市長さんからは」
焼かれた鶏肉を食べつつ話した、何処か日本の焼き鳥に似ている。
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