第4話 時間が進んで
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、イチャついてなんかいないです!!」
真っ赤になってアリアが叫ぶ。
「照れんな」
「照れてないッ!!」
ブンっと、アリアは再びアッパーを放つが、またもひょいっとクルトに躱される。「な、なんで当たらないのよッ!!」と悔しそうに言うアリアを無視して、クルトはレズリーに視線を向ける。
「念能力者がいるって情報は確かなのか?」
いきなり話題を振ってきた事に、レズリーは内心で苦笑するが、その事に律儀に答える。レズリー自身、クルトに対しては、「大人びても何だかんだで中身は子供」と思っている以上さして怒る事のものではないのだ。
「ああ。敵組織に潜入していた武偵からの情報じゃからたしかじゃぞ」
「超能力者という可能性はないんですか?」
アリアが尋ねる。
クルトも、その可能性は考えていた。
そもそもに至り、念能力は、今の世の中そこまで広く認知されている訳では無い。それは戦闘を多く経験する武偵も例外ではなく、Sランク武偵ですら知らない者が大多数という程だ。
その大きな理由としては、念能力の効率的な修行方法が不明というのが主な理由だ。その結果、念能力者は、いたとしても纏が出来る程度という者達ばかり。
ゾルディック家や、レズリー、遠山鐡、遠山セツのように修行法を知っている一族や人物もいるにはいるが、それは極少数となっている。
「その可能性は低いじゃろうな。パンチ一発で人間の頭部を吹き飛ばすなど念能力者にしか出来んじゃろ?」
「…確かに。そんな奴は超能力者よりも念能力者だろうな。ったく厄介だな。まさか犯罪組織に能力者がいるなんて」
クルトは苦虫を噛み潰したような表情をした。
それはレズリーも同様だ。
「確かにのう。本当に厄介じゃ…」
その表情はどこか達観したような、哀愁漂うものだった。
その表情を見たクルトは、どうしたのかと問おうかと思ったが、自分のような子供が口を挟むことでもないだろうと自重した。
その後、念能力者の存在は他のチームメンバーには黙っているという事で、今回の作戦会議は終わりを迎えた。
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