第六幕その十
[8]前話 [2]次話
「本当に」
「その通りだね」
「先生はいつも僕達のことを考えてくれているけれど」
「理性があってこそだし」
「ちゃんとした法律だって」
「そう考えているよ」
実際にというのです。
「私は無政府主義には反対だよ」
「それで若し自衛隊がなかったら」
ホワイティは白い制服や青い作業服の自衛官の人達を見つつ言いました。
「本当に災害が起こってもね」
「どうにもならないね」
ガブガブはホワイティの言葉に頷きました。
「実際に出動遅れたらそれだけ大変なことになったし」
「災害救助だって力が必要だよ」
トートーは言いました。
「武力がね」
「困っている人達を助けるにもね」
「力が必要だよ」
オシツオサレツも二つの頭で言います。
「確かなね」
「だから自衛隊も警察も消防署もあるんだ」
「若し何も誰もなくていなかったら」
チーチーはその場合のことを考えました。
「誰が困っている人を助けるのかな」
「無理だよ」
この現実をです、ジップは言いました。
「絶対にね」
「そう、地震や台風にね」
ダブダブはその災害のことをお話しました。
「大雨、大雪、雪崩、津波、洪水、噴火、落雷、山火事ってあるのに」
「それだけの災害がいつも起こる国よ」
ポリネシアは日本の現実を指摘しました。
「それで無政府でどうやるのよ」
「大体暴力に支配される世の中って最悪だよ」
「弱い人は虐げられるだけよ」
チープサイドの家族も言います。
「それだけよ」
「考えるだけで最悪な世界だよ」
「そんな世界で災害が起こっても誰も何も出来ないよ」
先生は断言しました。
「全く以ておかしなことだよ」
「そうだよね」
「もうそれだけでおかしい」
「とんでもない主張よ」
「政府も法律もいらないなんて」
「自衛隊だってね」
「そう言う人達こそだよ」
まさにというのです。
「何かあったらね」
「その時はね」
「早く助けろとかね」
「何でもっと早く来なかったとか」
「言うんだよね」
「絶対に」
「そう言う人もいたしね」
実際にというのです。
「神戸で地震が起こった時に」
「僕達が今いるね」
「実際とんでもない地震起こったしね」
「一九九五年に」
「阪神大震災がね」
「その時にそんなことを言った人がいて」
被災した人の中にです。
「怒られたんだよ」
「馬鹿な話だよ」
「どうしようもない位の」
「その人普段は自衛隊の悪口を言っていて」
「そうだったのね」
「他には関西で暮らしていてね」
その地震があったです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ