第三話 戦士達の集結その十二
[8]前話
「あの子達もですね」
「そうですね」
響子は確かな声で頷いて応えた、その腕の中には春香がいる。
「大谷選手と試合をしますね」
「あの人が所属しているチームと」
「そうですね」
「まさかです」
五代はさらに言った。
「その場所は甲子園で」
「阪神タイガースの好意で」
「それにユニフォームまで提供してくれるなんて」
「夢の様です」
「全くです」
「何でも」
響子はさらに話した。
「私達が大谷選手と試合をして勝てば」
「大谷選手に阪神に入ってもらうという約束を聞いて」
「阪神も協力を申し出てくれて」
「それで、です」
「今回私達に全面協力してくれていますね」
「チーム全体で」
「これは一生の幸せです」
四谷は確かな声で言った。
「まことに」
「そうよね、正直試合する球場まで考えてなかったけれど」
朱美はそれでもと言った。
「けれどね」
「阪神に提供してもらいです」
「有り難いわね」
「全くです」
「流石阪神だよ」
一ノ瀬のおばさんは実際に脱帽してこの言葉を出した。
「懐が違うよ」
「伊達に色々あったわけじゃないですね」
「阪神はね」
「暗黒時代もあったんだ」
四谷と朱美にこうも言った。
「だからね」
「苦労もしてきましたし」
「懐の広さが違うね」
「東京のどっかのチームとは違うよ」
自称球界の盟主と常に妄言を吹聴しているチームである、少し優勝出来ないと喚き散らす球界の北朝鮮というのが実態だ。
「まさに虚塵だね」
「全くですね」
「あそこはそうだね」
「あそこだったらこうはいかないよ」
「球場や他の施設を貸してくれるなぞ」
「有り得ないね」
「そうですね」
二階堂も言ってきた。
「そんなことをする筈がありません」
「あのチームはね」
「他のチームから選手を掠め取ることにはお金を使っても」
それでもというのだ。
「自分達以外のことには使いませんからね」
「ケチなんだよね、あそこは」
「はい、本当に」
「だから駄目なんだよ」
あのチームはというのだ。
「何もかもがね」
「全くですね」
「あのチームにいいところはないです」
三鷹も言い切った。
「何一つとして」
「全くだね」
「はい、ですが阪神は」
自分達が愛するチームはというのだ。
「まことにです」
「懐が広くていいね」
「偉大なチームです」
「その偉大なチームの胸を借りてですね」
いぶきもそれならとなっている。
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ