第三話 戦士達の集結その九
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「うちにとっては」
「ふん、それでも俺は変わらんからな」
「いや、あたる君が女の子のこと考えないなんて」
しのぶはそのことについて述べた。
「もうかなりのことだから」
「そういえば最近言い寄られてねえな」
「そうだったわ」
弁天もおユキもここで気付いた。
「今気付いたけれど」
「諸星がそういうのって本当にねえな」
「この男の女好きは最早絶対のものであるが」
チェリーはそのあたるを見て述べた、顔はスコアボードの方を向いているが目は彼の方に向けられている。
「それが変わるとはな」
「どうして試合をするか考えている」
あたるの言葉である。
「それで頭が一杯だ」
「成程のう」
「兎に角この甲子園で勝負するならな」
それならというのだ。
「全力でだ」
「戦うな」
「そうするからな」
「うむ、甲子園でも練習じゃ」
「それだけでも嬉しいしな」
「そうじゃな」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「全力でやるぞ」
「ふう」
コタツネコは準備体操をしながら声を出した、テンはその彼を見て尋ねた。
「お前も試合したいんやな」
「・・・・・・・・・」
無言で頷いての返事だった。
「そうなんやな」
「大体意味がわかるのよね」
潮渡渚はそのやり取りを見て思った言葉を出した。
「これで」
「うむ、わかってくるな」
「お付き合いが長いとね」
「渚君もわかってくるな」
「はい、コタツネコさんについても」
「こいつ喋らんけどな」
テンは渚と竜之介の父にも話した。
「わかるやろ」
「ええ、仕草でね」
「頷くしのう」
「俺もそれでわかるねん、それでな」
テンは今度は後ろを振り向いて大銀傘を見て言った。
「大銀傘もあるな」
「うむ、まさに甲子園に来たと思えるな」
あたるもその大銀傘を見て言う。
「大銀傘も見るとな」
「ほんまやな、感慨があるな」
「全くだ、ここで野球が出来るとはな」
「夢の様だ」
こんな話をしていた、そこにだ。
乱馬達が一塁ベンチからグラウンドに入ってだ、こんなことを話した。
「遂に来たな」
「ええ、甲子園にね」
あかねは隣にいる乱馬に応えた。
「それも阪神のユニフォームを着て」
「これまた懐かしいユニフォームだな」
「真っ黒のユニフォームってね」
「すげえ昔のだろ」
「復刻版であったわね」
かすみはそこから話した。
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