第三話 戦士達の集結その八
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「この甲子園が使えなくても」
「二軍の鳴尾浜の球場使わせてくれるなんてな」
「もう鳴尾浜じゃないわよ」
ランがそれはと二人に話した。
「二軍は西宮に移ったから」
「ああ、そうだったな」
「言われて思い出したわ」
二人もそれで思い出した。
「ずっと鳴尾浜だったし」
「うっかりしていたな」
「これ位把握しとらんかい」
ランは思わず地を出して忠告した。
「ファンとして恥ずかしいぞ」
「本当だな」
「反省するわ」
「そや、しかし二軍の球場まで使わせてくれるなんてな」
「阪神は偉大」
レイが見てもだった。
「やはり特別な球団」
「全くだぜ、こうなったら勝てなくてもな」
竜之介は燃えるオーラを出しつつ言った。
「全力でやれるぜ」
「うむ、悔いのない試合をするぞ」
さくらも言うことだった。
「この度はな」
「ああ、やってやるぜ」
「この甲子園でな。しかし」
ここでさくらはこんなことも言った。
「甲子園の近くにはいい店も多いと聞くが」
「うむ、美味い店がな」
チェリーもその話に乗った。
「多いらしいな」
「左様ですな」
「大阪に行ってもじゃ」
「阪神の本社がある」
「そちらに行ってもじゃ」
「美味い店が多いですな」
「だから食うこともじゃ」
「期待出来ます」
「関西だからのう」
「何か急に決まったさかいな」
テンは宙で腕を組みつつ言った。
「まだ信じられへんわ」
「全くだな」
「俺達が甲子園にいるなんてな」
「しかも阪神のユニフォームを着てるしな」
「嘘みたいだな」
メガネとチビ、コースケとカクガリも思うことだった。
「今回のことはな」
「本当に嘘みたいだ」
「けれど夢じゃないからな」
「こんなに嬉しいことはない」
「ほんまや、ほなまずは練習しよか」
テンは真顔で言った。
「これからな」
「そうっちゃね、そういえばっちゃ」
ここでラムはあることに気付いてあたるに言った。
「ダーリン最近ずっと女のこと気にしていないっちゃ」
「野球のことで頭が一杯だからな」
あたるはそれでと答えた。
「とてもな」
「女のことにまで考えがいかないっちゃ」
「相手は大谷選手だぞ」
この人物だからだというのだ。
「そうなるとな」
「頭がっちゃね」
「他に考えられなくならないか」
「そう言われるとうちもだっちゃ」
ラムは考える顔になって答えた。
「正直今ダーリンと大谷選手のことで頭が一杯っちゃ」
「俺もか」
「当たり前だっちゃ、ダーリンが第一だっちゃ」
何といってもという返事だった。
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