第三話 少女
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・あんな強大な魔物をどうやって!それにまだあなたの怪我は』
アッシュは首だけをエリスに向け、サムズアップをしてこう言った。
『まあ見てなって。俺、強いからな』
余裕があるのか。
軽く冗談を言ってみせるアッシュ。
そんな態度に腹を立てたのか、ドラゴンゾンビは大きく咆吼した後、残る左腕を大きく
振り払い、アッシュに襲いかかる。
『おせえよ、タコ』
アッシュは真上に飛翔し、その攻撃を回避した。
だがドラゴンも、アッシュを追うように天高く飛び上がる。
エリスが小さく見えるほどの位置で、アッシュの剣とドラゴンの爪が激突した。
少し後方まで弾かれるアッシュだったが、全身に風を集め、
『もう、誰も死なせはしない』
―虎牙風神流―
回 天 双 波
(かいてんそうは)
再び激突するアッシュとドラゴン。
彼は鞘と剣の両方を持ち、空中で素早く回転し、ドラゴンと交差する。
『す、凄い・・・』
エリスは目の前の光景が信じられなかった。
人間とは思えない動きと強さ。
やがてドラゴンは体を引き裂かれ、空中で足元から静かに消滅した。
地上に降りたアッシュは、剣を鞘に納めると、笑顔でこう言った。
『自己紹介がまだだったな。俺はアッシュ。アッシュ=ランバードだ。あんたが
俺を助けてくれたんだろ?ありがとな』
『あ、えっと・・・』
人と、異性と話をすることに慣れていないのか。
エリスはおどおどしながらも、恥ずかしそうに口を開く。
『私はエリス。エリス=レインハート』
これが、アッシュとエリスの出会い。
そして、更なる戦いの始まり。
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