第七百八十五話 壊血病その六
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「生活の為にね」
「海賊やってたんだ」
「普通の人達がね」
北欧のというのだ。
「そうだったのよ」
「ワイルドな時代だね」
「ええ、今とは違うわ」
「今はそうしたことしなくてもね」
「普通に暮らせるからね」
「そうだね」
「船乗りっていっても」
蝉玉が言ってきた。
「荒っぽかったのね」
「そうだね、昔は」
スターリングも言ってきた。
「今よりも遥かに」
「海賊と隣り合わせ」
「そうだったんだね」
「そして普通の人も海賊をやる」
「そんな時代だったんだね」
「バイキングから大航海時代まで」
「そうだったんだね、そして」
スターリングはさらに言った。
「明日のこともね」
「わからない状況だったのね」
「海賊はね」
「普通の船乗りの人も」
「今壊血病なんて」
この病気はというと。
「ないしね」
「どんな時もね」
「あっ、強制労働をさせている凶悪犯はね」
スターリングはここでこのことを思い出した。
「なるらしいよ、脚気にも」
「凶悪犯にはまともな食事与えないから」
「だからね」
その為にというのだ。
「普通にね」
「壊血病になるの」
「脚気にもね」
これは実際のことだ、連合では凶悪犯には人権は存在しないのだ。
「なるんだ、そしてなってもね」
「働かせるのよね」
「死ぬまでね、動けなくなっても」
それでもなのだ。
「強い薬打って」
「無理に働かせて」
そうさせてというのだ。
「死んだらね」
「ポイ、よね」
「ゴミ捨て場にね」
「それでお葬式もしないわね」
「そうしているよ」
「それで食べものもまともになくて」
「それでね」
その為にというのだ。
「壊血病があるんだ」
「凶悪犯には」
「強制労働を受けていたらね」
「ちょっとさぼると電気鞭で」
それで打つのだ。
「もう凄いよ」
「凶悪犯なら当然だしね」
「それでそうしてるよ」
「そうよね」
「それで壊血病は今もあるね」
現実としてというのだ。
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