第七百八十五話 壊血病その三
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「エウロパはよく言ってるけれど」
「実はね」
「あちこちを侵略して」
「やりたい放題やったはじまりよ」
「あっちは何もないから」
トムは当時の欧州についてこう言い切った。
「外に奪いに出たんだよね」
「胡椒にしてもそうだし」
「他のものもね」
「そうだよね、しかもはじまりは」
大航海時代のそれはというと。
「妄想からだし」
「プレスター=ジョンの国があるとか」
「妄想してね」
「それではじめたんだよね」
「その国とオスマン=トルコを挟み撃ちにしようって」
「最初はアジアにあると思って」
プレスター=ジョンの国がだ。
「その次はね」
「アフリカにある」
「そう思ったのよね」
「偉大なるキリスト教徒の国が」
「そうなのよね」
「実際はなかったけれど」
それでもというのだ。
「進出したからね」
「妄想から」
「そうしたからね」
「馬鹿なお話からはじまって」
連合から見ればそうなるのだ。
「それで侵略したから」
「最低なお話だよね」
「本当に」
「それでその中で」
トムはさらに言った。
「遭難したり壊血病とかでね」
「沢山の人が死んだんだね」
「大航海時代も」
「そう思うといい時代じゃないかな」
トムは心から思った。
「侵略以外にも」
「そうだね」
「船乗りになってもね」
「そんなのだとね」
「いいものじゃないわ」
「変な病気も持って帰ったしね」
ペリーヌは眉を顰めさせて話した。
「コロンブスが」
「ああ、梅毒だね」
「それを持ち帰ってね」
「世界中に流行したね」
「あっという間にね」
「それも嫌だよね」
「ええ、しかしね」
ペリーヌはこうも言った。
「あの頃の海賊と船乗りの違いって」
「あまりない?」
「ちょっとやんちゃになったら」
そうなると、というのだ。
「海賊になる」
「そんな感じなんだ」
「もうふとした弾みで」
それこそ乗る船を変わった様なそれでというのだ。
「なっていたみたいよ」
「そうなんだ」
「荒くれ者の世界で」
船乗りのそれはというのだ。
「それでね」
「すぐになんだ」
「船乗りから海賊になって」
そうなりというのだ。
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