第百五十七話 下品な奴その六
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「その最初に間違ったっていう言葉がくる」
「そうした愛国者ね」
「そうでしょ」
「そんな連中本当に何処でもいるわね」
「自分の国が好きでも」
留奈はそれでもと言った。
「やっぱりね」
「していいことと悪いことあるわね」
「差別するなんてね」」
「していいことじゃないわね」
「むしろね」
留奈はこうも言った。
「自分の国が好きなら」
「それならよね」
「誇りを以てね」
そのうえでというのだ。
「馬鹿なことをしない」
「それが大事よね」
「差別するとかね」
「論外よね」
「自分がされたら嫌でしょ」
自分達が差別されればというのだ。
「自分がやられて嫌ならね」
「人にはしない」
「もうこんなことはね」
それこそというのだ。
「常識よね」
「そうよね」
アメリカの娘もまさにと頷いた。
「小学生に言うことよ」
「そうよ、ナチスなんてユダヤ人が悪いってね」
「何でもかんでもね」
「そう言ってね」
それでというのだ。
「攻撃してね」
「煽ってね」
「自分達の権力拡大したけれど」
「ナチスと同じね、今のアメリカでもね」
「煽る人達いるわね」
「さっきお話した通りにね」
「移民が悪いとか」
そうレッテルを張ってとだ、留奈は言った。こうしたことはアメリカではかつて排日移民法として表面化したことがある。
「根拠なく言うのよね」
「移民の国でね、不法移民って言うけれど」
それでもというのだ。
「もう移民ならね」
「皆そうだっていうのよね」
「それでね」
アメリカの娘はさらに話した。
「プエルトリコの人達も」
「ああ、カリブ海の」
「アメリカ領でね」
「あそこにいる人達アメリカ人よね」
「その人達もね」
プエルトリコ系アメリカ人達もというのだ。
「徹底的にね」
「差別していて」
「移民と同じ様に言うのよ」
「同じアメリカ人でも」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「もうね」
「つまり自分達以外は差別してるのね」
「そういう風に煽るしね」
「本当にナチスそのままね」
「ええ、そんな連中日本にもいるのね」
「これがね」
留奈は実に嫌そうに話した。
「実際に、愛国とか言って」
「差別するのね」
「本物の愛国は」
それはというと。
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