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ハッピークローバー
第百五十七話 下品な奴その四

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「大好きなのよ」
「あいつ等白人至上主義よ」
 アメリカの娘は何それという顔になって答えた、そうしつつ文化祭の中を留奈と一緒にどんどん歩いていく。
「完全なね」
「アジア系も差別してるわね」
「完全にね」
「けれどよ」
「あんな連中好きなの」
「大好きなのよ」
「何でよ」
 全くわからないという言葉だった。
「好きなのよ」
「私も最初わからなかったのよ」
「今はわかるの」
「ええ、どうもね」
 留奈はアメリカの娘に答えた。
「ああした連中ってやりたい放題でしょ」
「品性も法律もマナーもなくてね」
「努力しないでしょ」
「全くね」
「それで馬鹿なままで威張れるでしょ」
「白人っていうだけで」
「どうもそうしたことを自分達もって思って」
 そう考えてというのだ。
「支持しているみたいよ」
「アジア系差別していても」
「自分達も差別したいしね、その差別を認めてくれるなら」
 それならというのだ。
「もうね」
「いいのね」
「そうみたいよ」
 こう話した。
「どうもね」
「ああ、差別したくて」
「やりたい放題したくてね」
「その連中がやってるなら自分達もしていい」
「そう考えてね」
「自分が差別されたらとか思わないのね」
「思わないわよ」
 留奈は即座にあっさりとした口調で答えた。
「全くね」
「それであんな連中支持するのね」
「白人至上主義をね」
「同じ位下種ってことね」
「そうね」
 留奈も否定しなかった。
「それは」
「そうよね、何か名誉白人かと思ったら」
「昔日本人そう言われたわね」
「南アフリカでね」
「全然嬉しくない名誉ね」
「あそこアバルトヘイトやってて」
 人種隔離政策である、白人と黒人を完全に分けておりその差別政策は世界的な批判を受け続けていたのだ。
「日本はお得意様で」
「貿易とかのね」
「それでそう扱っていたのよね」
「そうだったのよ」
「それじゃないかって思ったのね」
「自分達に諂うからね」
「そうであるかもね」
 留奈はアメリカの娘の言葉を否定せずに答えた。
「そうした連中が利用してきて」
「それを目をかけてもらってると思って」
「それでね」
 そう考えてというのだ。
「好きなのかもね」
「そんな連中がアジア系好きな筈ないのに」
 白人至上主義の者達がというのだ。
「間違ってもね」
「そうよね」
「ええ、もうね」 
 それこそというのだ。
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