第二話 全員受けるその十三
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「先生で体力を吸い取れる人がおるが」
「無理よ」
それが出来る二宮ひな子の言葉だ。
「大谷選手位なら無効化されるから」
「力が違い過ぎるが」
「あの人普通じゃないから」
「やはり無理か」
「というか小細工が全く通用しない人だ」
ムースも言い切った。
「全部弾き返されるか無効かされるだ」
「しかし普通にやっても負けるな」
良牙にはその未来が見えていた。
「あの人には」
「じゃあ何投げればいいんだよ」
らんまは一旦消えて男に戻ってから言ってきた。
「一体な」
「一六五のストレートとかかしら」
あかねはそれならと答えた。
「あと一四〇キロで五十三センチ真横に曲がるスライダーとか」
「どっちも人間の投げるボールかよ」
乱馬は即座に突っ込みを入れた。
「何度聞いてもな」
「乱馬も無理よね」
「投げられる筈ねえだろ」
これが乱馬の返事だった。
「投げ勝てる筈ないだろ」
「じゃあ打てるかしら」
「打てる人いるのかよ」
今度はこう言った乱馬だった。
「魔球かよ」
「私も自信ないし」
「勝てる気がしない」
パンダになっている玄馬が看板で言ってきた。
「ピッチャーでもバッターでも」
「早乙女君、だからまだ試合ははじまっていないよ」
早雲がその玄馬に言った。
「挑戦を受けてくれるって決まっただけだしね、今は」
「しかし強過ぎる相手というのも事実」
八宝菜も腕を組んで述べた。
「何しろ足だけでもわしより速いしのう」
「おい、爺より足速いのかよ」
パンスト太郎はそこに突っ込みを入れた。
「あの体格でそれもないだろ」
「いや、お前そのこと知ってるだろ」
乱馬はそのパンスト太郎にも突っ込みを入れた。
「あの人の俊足はな」
「知っていて言ってるんだよ」
これがパンスト太郎の返事だった。
「余計に驚いているからな」
「出塁されても厄介だな」
乱馬はつくづく思った。
「あの人は」
「あの人出塁して刺せるかしら」
キャッチャーのあかねはそのことが不安だった。
「ホームラン打たれても嫌だけれど」
「いや、俺が抑えたらいいだと」
「乱馬抑えられる自信あるの?」
「それはな」
乱馬も返答に窮した。
「一割抑えられたらいいな」
「大谷選手打率は三割位よ」
「バットに当たったら終わりだろ」
だからだというのだ。
「だからな」
「一割位なのね」
「大体メジャーでその打率だろ」
大谷翔平、彼はというのだ。
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