第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第2話 タバサと言う名の少女
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なトコロでアホな子の振りをしても仕方がないですか。
この赤毛の女の子は、所謂、タバサの保護者役みたいな存在なのでしょう。そう言う人間関係は結構有りますから。
それで、その庇護対象のタバサに妙なムシが集ったのですから、値踏みするような視線になったとしても、これは仕方がない事。少々の事は素直にスルーするに限ります。
「え〜と、そうしたら、シノブは東方の騎士……元武士とか言う家系だったみたいだけど、貴方の魔法の系統とクラスはどれぐらいなの?」
その値踏みするような視線の後、赤い女の子がそう問い掛けて来る。
……但し、この言葉には少しの違和感が有りますが。
先ず、何故、騎士ならば魔法が使えるのかが俺には判りません。
確かに、俺自身が使い魔を連れていますから、西洋風に言うと使い魔を連れているのは魔法使いです。故に、俺に魔法が使えると思ったとしても不思議では有りません。
……なのですが、先ほどの言葉は魔法使いに必要な常識に囚われない多様な価値観を持つ、と言う部分には少し欠けた思考だと思います。
そして、次のクラスと言う言葉。
階梯。と言うのなら判るのですが、クラスと言うのは聞いた事が有りません。
ちなみに、西洋の魔術結社に入信している訳ではないので、俺は階梯などを持っては居ません。
尚、蛇足ながら、俺のクラスは二年四組だったのですが、そんな事を聞きたい訳ではないと思いますし。
それに退魔師としても、昔の陰陽寮に端を発する賀茂氏族系の一族が支配する組織とは、まったく違う組織の末端に繋がる構成員ですから。どちらかと言うと互助会のような側面が強い団体でしたからね。
それで、最後は、おそらく人種差別的なモノになると思います。
俺が名乗ったのに、彼女は未だ名乗らない。使い魔風情に名乗る名がないのか、それとも俺が有色人種だからなのか。
それとも別の理由が有るのか。
それからすると、先ほどのコルベール先生は人間が出来ていたと言う事ですか。
はっきり言うと、この場で俺のサラマンダーを召喚して、彼女の神火にて、この火トカゲをあぶり焼きにしてやりたいトコロなのですが、流石に、それでは喧嘩腰過ぎますか。
まぁ、これは仕方がないでしょう。ここは異世界。そして、ここでは、これがルールと言う事だと思います。
それに、魔術に関わる者は、自らの魔術結社以外の魔法使いを受け入れない者も結構います。ここでは、俺のようにルーンを唱えない魔法使いは異端な存在になるのかも知れません。
ならば、郷に入れば郷に従う。これが、角を立てない生き方ですね。
そして、当然のように俺は魔法……タオは使用可能です。俺の師匠と言うのは剣術の師匠と言う訳では有りません。タオ……
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