第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第2話 タバサと言う名の少女
[2/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
早々強力な使い魔などを呼び出せはしません。
それが証拠に、周囲にいる生徒達が呼び出している使い魔も、魔獣や幻獣と呼ぶよりも、愛玩動物と言った方が良いと思うレベルが多いように思えますから。
まして、最初の使い魔なのですから、それで充分だと思いますしね。
しかし、それにしては、彼女は俺のような妙な存在を呼び出して仕舞ったのですが……。
「先ず、わたしは貴方の能力を知らない」
初めて、タバサと名乗った少女から、名前以外で意味の分かる言葉が聞けた訳なのですが……。
それにしても、妙にぼそぼそとした小さな声で話す女の子ですね。その上、呪文を唱えていた時よりも更に抑揚の少ない平板な口調。
もっとも、そんな細かい事については、今のトコロどうでも良い事ですか。それに、彼女の言う事は正論。俺の能力を知らないで命令をする訳には行きませんしね。
おそらく、この魔法学院の使い魔召喚の儀式はランダム召喚。何が出て来るかはお楽しみ、と言う非常にアバウトな物なのでしょう。
そう言う意味で言うなら、当たりハズレも大きいと思うのですが、こんなシステムで大丈夫なのでしょうかね。
普通の魔術結社の場合の最初の使い魔召喚は、先達が呼び寄せた使い魔と契約を行うだけなのが一般的なのですが。
まして、召喚円を使用しないと、呼び出した魔物が凶暴なヤツだった場合、制御に失敗して召喚士自身が生命を落とす危険性も有ります。
「そうやったな。それやったら先ず、式神使いの能力から説明しようか」
一応、他所に行きかかった思考を無理矢理軌道修正を行い、そうタバサに対して告げる俺。そして、先ほど召喚されたまま、俺に付き従っているアガレスとウィンディーネの二柱を指し示す。
それに、この世界の使い魔召喚の危険性については、後にタバサか、それともコルベールのオッチャン……この呼び方は、自らの主人の魔法の先達に対して失礼に当たりますか。コルベール先生に聞いてみたら良いだけですか。
「式神使いと言う能力は、タバサさん達が行っている使い魔契約と同じモンや。
俺が連れている式神は八柱。えっと、最初に召喚したのはソロモンの七十二魔将の内の第三席魔将アガレス」
尚、俺がそう説明した時に、タバサから少し驚いたような雰囲気を感じたのですけど……。
しかし、表情に関してはまったく変わりなし。おそらくは、喜怒哀楽をあまり表に出さないタイプの人間だと言う事なのでしょう。但し、心はちゃんと反応していますから、問題はないとは思いますが。
それに、そんな疑問も後回しですか。先ずは、ここで出来る程度の俺の能力の説明を済ませてから、こちらの疑問に答えて貰っても遅くはないでしょう。
そう思い、俺は最初に女性騎士姿の魔将アガレスを
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ