第五幕その十一
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「今こうして学べてね」
「嬉しいね」
「この泥の海のことも」
「そうだね」
「先生としては」
「そうだよ、しかしね」
こうも言った先生でした。
「ムツゴロウの味は癖があるんだ」
「それわかるよ」
「こうしたところにいるならね」
「癖のある味になるよね」
「泥臭いっていうか」
「そうなんだ、その癖がまたいいというけれど」
それでもというのです。
「癖があるのは事実でね」
「それでだね」
「何かと食べるのには注意が必要だね」
「そうだね」
「そうなんだ、今夜はホテルのディナーの後この辺りで採れた海の幸を出してくれるお店に行くけれど」
それでもというのです。
「癖があることはね」
「頭に入れて」
「そうしてだね」
「食べることだね」
「そうすることね」
「そうしようね」
こう言うのでした。
「いいね」
「うん、じゃあね」
「そうしようね」
「是非ね」
「今夜はね」
「そういうことでね、しかしね」
先生は泥の海の中の海水や土を調べて採取しつつ言いました。
「こうしたところで泥だらけになって遊ぶのもね」
「面白い」
「そうだね」
「それもまた」
「そう言うんだね」
「そう思ったよ、だから佐賀県で行われていでもね」
レジャーの大会がというのです。
「当然でね」
「面白いよね」
「そうしたことがあることも」
「そうだね」
「それもまたね」
「そう思うよ、そしてね」
それでというのです。
「参加するのもね」
「面白い?」
「そうだよね」
「そうした大会に参加することも」
「また面白いよね」
「そうだね、ただ泥だらけになるから」
その大会に参加すると、というのです。
「そこが問題だね」
「先生いつもスーツだしね」
「タキシードにシルクハットで」
「正装しているからね」
「それで泥だらけになるとね」
「後のお洗濯が大変だね」
先生は笑ってお話しました。
「その時は」
「全くだね」
「その時はね」
「ちょっとなれないね」
「タキシードで泥だらけになるのは」
「そうだね、トミーも困るし」
ダブダブと一緒にお家の家事をしている彼がというのです。
「だからね」
「それでだね」
「ちょっと出来ないね」
「その大会に参加することは」
「どうにも」
「私はジャージとかは着ないからね」
運動に適した服はです。
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