第二話 全員受けるその十
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「芋でも何でもな」
「美味いがのう」
「美味くてもだ、大体何処で買ったんだ」
その芋達はというのだ。
「一体」
「それが先生が話す」
ここでだった、不意に。
狐が温泉マークに化けて出て来てだ、あたるに話した。
「実はさっき焼き芋屋さんが校門の周りを通ったんだ」
「それで盗んだのか」
「ちゃんと買ったぞ」
チェリーが答えた。
「今回はな」
「ならいいがな」
「その通りだ、人を無闇に疑ってはいけない」
狐はこうも言った。
「人の話は聞かないとな」
「わかりました先生」
あたるは狐に確かな顔で答えた。
「以後気を付けます」
「わかってくれたらいい」
「それでは」
「待て、わしはここにいるぞ」
温泉マーク本人が言ってきた。
「そこで何故いつもわしということになる」
「この子は愛される子だからだな」
「そうだよな」
「可愛いし性格もいいからな」
「ついついそうなるよな」
メガネ、チビ、コースケ、カクガリが話した。
「俺達にしてもな」
「この子だったらいいな」
「本当に担任になってもいいな」
「全くだ」
「くっ、わしは狐に負けるのか」
温泉マークはそれが嫌だった。
「何ということだ」
「別にいいではないですか」
今度は校長が出て来た。
「それでどうにかなりますか」
「なりませんが」
「ではそういうことで」
「わかりました」
「それで実はです」
校長は穏やかに言ってきた。
「お手紙を預かっています」
「その手紙は」
「はい、大谷選手の所属チームからのお返事です」
まさにそれだというのだ。
「学校のポストに入って来ました」
「来たな」
竜之介はその言葉に思わず身構えた。
「それならな」
「ご覧になられますね」
「当たり前でい」
一も二もない返事だった。
「ずっと待っていたからな」
「そうですね、それでは」
「ああ、読ませてもらうぜ」
「こちらに」
校長は竜之介に渡した、その手紙を開くと。
「何時何時誰の挑戦でも受ける」
「プロレスみたいだな」
まずはラムとあたるが言った。
「こう言うとな」
「そうっちゃね」
「しかしだ」
あたるはさらに言った。
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