第二話 全員受けるその八
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「そんな打球」
「そうよね」
「宇宙でもいねえよ」
弁天は断言した。
「もうな」
「私達でも勝てないわね」
「ラムの電撃とかおめえの氷でもな」
「絶対に弾き返されるわ」
「そうなるよな」
「オーラが凄いから」
大谷選手のそれはというのだ。
「私やラムがそうしてもよ」
「弾き返されるよな」
「間違いなくね」
「何処までもすげえ人だな」
弁天も唸る程にだった。
「あの人は」
「奇跡みたいな人ね」
「全くだな」
「強過ぎて」
「だがやるしかない」
メガネは深刻な顔で言った。
「試合になればな」
「俺達が勝てば阪神に来てくれるしな」
チビはだからだと述べた。
「頑張らないとな」
「あたるの言う通り京分の一の可能性でもな」
コースケはそれでもと言った。
「勝てるかも知れないしな」
「だったら真面目に練習しような」
カクガリは実際に真面目な顔である。
「俺達もな」
「ほんの少しでも可能性があるならな」
温泉マークもユニフォームを着ている、とはいっても年齢的な問題かバットやグローブは持っていない。
「それに賭けないとな」
「うむ、それでじゃが」
温泉マークの横からチェリーが言ってきた。
「大谷選手のデータがあるのじゃが」
「ピッチャーでもバッターでもだな」
「そうじゃが」
「どっちも凄いな」
「格が違う」
そうだというのだ。
「まことにな」
「やっぱりそうか」
「わしが思うにあの体格でじゃ」
「一九三センチだよな」
「しかし動きが速くな」
そうであってというのだ。
「小回りも利く」
「そこがまた凄いな」
「守備もよい」
こちらもというのだ。
「投打だけでなくな」
「守備と走塁もか」
「かなりよいのじゃ」
「普通はあれだけの体格ならじゃ」
さくらは強い声で言った。
「動きは遅いがな」
「そうじゃな」
「しかし大谷選手は違うか」
「そうしたところもな」
実にというのだ。
「恐ろしいものがある」
「若しピッチャーじゃなくても」
しのぶはそれでもと話した。
「他のポジションでも普通に凄くなっていたひとね」
「というかです」
因幡君が応えた、兎の着ぐるみの上からユニフォームを着ている。
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