第二話 全員受けるその三
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「本当に」
「全くですよ」
「けれどこれが現実だよ」
沫悟が言った。
「紛れもなくね」
「そうなのですよね」
「これがね、ただ」
「ただ?」
「いや、若しかしたら」
沫悟は黒蜜に話した。
「こんな人が阪神に来てくれたら」
「優勝間違いなしですね」
黒蜜はそうなればと答えた。
「その時は」
「そうだね」
「はい」
まさにというのだ。
「まことは」
「その通りだね」
「確かに」
来兎も頷いた。
「凄い戦力になるな」
「投打二刀流で」
零不兎も言った。
「凄いな」
「投げて打ってくれて」
「阪神が凄く強くなるな」
「そうだよな、しかしな」
りんねは周りの声を聞いて言った。
「この人すげえ金持ってるよな」
「大金持ちですよ」
六文がすぐに応えた、腕を組んで胡坐をかいている主に対してそのすぐ横に後ろ足で立って言っている。
「もう」
「そうだよな」
「けれどあまりです」
六文はこうも言った。
「お金にはです」
「こだわってないんだよな」
「そうなんですよ」
「野球一筋だな」
「はい、ですが」
それでもというのだ。
「阪神じゃとてもです」
「契約出来ないから」
「とてもです」
「しかもね」
桜もりんねに言って来た。
「もう今のチームと契約されてるから」
「阪神には来てくれないか」
「メジャーでね」
そちらでというのだ。
「あの人は活躍されるわ」
「ずっとか」
「そう、ずっとね」
それこそというのだ。
「そうした人よ」
「残念だな」
「あっ、大丈夫よ」
魂子が孫達ににこりとして言ってきた。
「私達が勝負を挑んでね」
「野球でか?」
「そう、野球でね」
まさにそれでというのだ。
「勝負を挑んで勝ったらね」
「大谷選手にか」
「その時はね」
「大谷選手阪神に来てくれるんだな」
「スポーツで挑戦状を叩きつけて」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「勝負をしてか」
「勝ったら」
その時はというのだ。
「敗者は勝者の言うことを聞くのよ」
「あっ、冥界の法律にありました」
六文は魂子の今の話を聞いて言った。
「そんなのが」
「ええ、だからね」
「私達が大谷選手に野球で勝負を挑んで」
「勝てばね」
その時はというのだ。
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