第二話 全員受けるその一
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第二話 全員受ける
六道りんねもだった、自分の家にしている学校の空いている部室で持ち込んでいるテレビで観戦しつつ言った。
「バケモノだな」
「そう言うの?」
真宮桜が応えた。
「大谷選手のこと」
「ああ、こんな野球選手ははじめてだ」
腕を組んでの返事だった。
「冥界でもな」
「これまでいなかったのね」
「凄い人はいるんだよ」
りんねは桜に話した。
「これまで死んだ人の中にもな」
「ベーブ=ルースさんとか?」
「ルー=ゲーリックさんもな」
この人物もというのだ。
「凄いよ」
「あの、サイ=ヤングさんもですよ」
六文はこの名前を出した。
「あの人も」
「ああ、確かに凄いな」
「そうですよね」
「サチェル=ペイジさんもな」
「ハルク=ハーロンさんも」
「皆凄いな」
「日本の選手はいないの?」
桜は彼等のことを問うた。
「日本人の」
「村山実さんなんか凄いな」
「藤村富美雄さんもですね」
「若林忠志さんもな」
「景浦将さんも」
「けれどな」
それでもとだ、りんねは言った。
「そうした人達よりもな」
「大谷選手凄いですね」
「この人今何やったよ」
「物凄い速さでベース駆け抜けましたね」
「その後の人も凄かったけれどな」
「凄かったですね」
「これだけ大きくてな」
それでというのだ。
「足速いからな」
「しかも打って投げて」
「バケモノだよ」
「本当にそうですね」
「私も見たことないわ」
魂子も笑って言った。
「こんな人はね」
「全くだね」
夫のサバ男もだった。
「ここまでの人なんて」
「りんねちゃんの言う通りバケモノよ」
「人間とは思えないよ」
「いやあ、お金凄く稼いでるんだよね」
六道鯖人が言うのはこのことだった。
「羨ましいね」
「これだけ凄いと」
妻の乙女はそれならと述べた。
「やっぱりね」
「お金も稼いでいるね」
「桁が違うまでにね」
「言っておくけれどたかったら駄目よ」
魂子は息子に笑顔で釘を刺した。
「お母さん許さないから」
「いや、たかったら周りに殺されるから」
だからと返す鯖人だった。
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