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ラーメン屋の娘
第二章

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「まずはな」
「専門学校ね」
「そこに行け、ちゃんと店で働くにはな」
 それにはというのだ。
「知識や資格が必要なんだよ」
「そうなのね」
「昔と違ってな、俺も母さんもな」
 自分達もというのだ。
「これでもちゃんと勉強しているんだ」
「だから調理師免許取って」
「色々勉強しろ、いいな」
「わかったわ」
 それならと頷いてだった。
 瞳は高校を卒業したら専門学校に入った、父の言うことに素直に頷いたがそれでも内心高校を卒業してすぐに働いてもよかったのではとも思った、だが。
 実際に専門学校に通って色々学び。
 調理師や他の資格も勉強して習得してだ、知識も得て言った。
「いや、専門学校行ってね」
「よかったな」
「ええ、ラーメン屋で働くにもね」
 家の仕事のそれをというのだ。
「それでもね」
「やっぱりな」
「知識や資格あったらね」
「その方がずっといいだろ」
「ええ」
 父にある日仕事の合間に店の中で告げた。
「そうよ」
「そうだ、美味いラーメンを作ることが第一でもな」
「それにもなのね」
「今はな」
「知識や資格も必要なのね」
「あった方がな」
 それこそというのだ。
「ずっといいんだ、だからな」
「専門学校行ってよかったわ」
「そうだな、俺もだよ」
 兄も言ってきた。
「それが今生きてな」
「美味しいラーメン作れてるわね」
「店継ぐ為にな」
「そうね、それじゃあ」
「頑張るな」
「お母さんもそうだしね」
 母も言ってきた。
「お店やるにもね」
「知識や資格がないと」
「そうよ、だから瞳も勉強してよかったわね」
「ええ、そう思うわ」
 にこりと笑って答えた、そして後に店の二号店の店長となったのだった。その時も学んだことや資格が生きたことは言うまでもない。


ラーメン屋の娘   完


                  2025・1・21
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