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気がついたら学校が戦場と化していました
第1話 南坂工業高校へようこそ!
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分からないだろうから解説をここで挟んでおこう。
 現在の日本国の教育制度は小中高大の15年間が義務教育となっており、どういうわけか学校同士でのドンパチや市街地での拳銃戦なんて当たり前という危険すぎる状況になっている。
 そのドンパチはこの南坂工業高校も例外ではなく、授業はドンパチ関連、銃の所持は当然合法。
おまけに他校との抗争で人を殺しても一切お咎めなしというフザけた現状だ。
 こうなったのも、半年ほど前に失踪した総理大臣の所為だ。

「日本国の法律ってさ、つまんないよね。だから変えちゃおうぜ」
ノリの異常に軽い内閣総理大臣の所為で、この国は内乱のような状態だ。当の本人は国外逃亡して消息不明。
残されたのは血なまぐさい新日本国法と膨大な量の被害者のみ。
 そして、俺たちは銃を取った。
別に取らなくてもよかったと思うけど、何か刺激が欲しかったんだろうな。
今となっては死ぬ程後悔しているのだが……
 そんなこんなで俺たちの血なまぐさい高校生活は始まった訳だ。

 さて、本題に戻ろう。
「校長が強いって……今までにも散々強い奴いただろ」
この国の学校の校長は1年に1回変わる。だから俺たちは今まで9人の校長を見てきた。
いや、9人じゃないな。他校との抗争時に見た校長もいる。
その校長たちは、対戦車用ライフルを片手で持ち、スコープを使わずに2km先の空き缶を狙撃するやつとか、直径5mもある大木を素手で切り倒したやつとか……今まで散々化物を見てきたんだ。そう簡単にそれ以上のやつなんて見つかるのか?
「人の話を聞け!聞かないと後悔しちゃうぞ、聞かないと暗殺しちゃうぞ、聞かないと調教しちゃうぞ、聞かないと材料にしちゃうぞ」
「清水、最後のは何だ?」宮居がつっこむ。いや、他にもつっこむところなくね?3番目とか…。
「材料ってのはもちろん骨付き肉の」サラリと恐ろしい事を言ったな、我が友人は。
「分かった分かった。で?何を聞けって?」俺が両手を上げながら言う。
こいつは言ってることの殆どが本気だからな。前にも「発砲しちゃうぞ」って言ってガチでクラスメイトのふくらはぎに風穴開けたからな。
「おー!やっと聞いてくれるか!では、2人とも今日家《ウチ》に来ねえ?」
「「いやだ」」俺と宮居の声がシンクロする。
「うわあああ!!」清水がこの世の終わりのような声を上げて倒れる。
毎度毎度騒がしいやつだ。
 俺らはしばらくの間蘇生しそうにない清水を放っておいて席についた。
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