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彼は いつから私の彼氏?
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 次の日曜日。私は言われていた塾に10時半頃着いた。懐かしい気がする (V塾) の看板が掲げられた入り口を入ると事務室に学園の先輩の石積あかりさんが座っていた。

「水澄ちゃん 久し振りネ 今日は ごめんね お父さんが無理言っちゃってー」

「あっ あー 良いんです お世話になりましたからー 先輩 今日は?」

「うん 時々 お手伝い 私ね 阪大の工学部に受かったのよー だから 
手の空いた時には・・・」

「そーなんですかー さすがですねー」

「ううん それより 水澄ちゃんも 活躍してるんで びっくりしてるのよー 響にはよろしくネって言ったものの・・・ 中学に行ってからなんでしょ 卓球」

「はぁー みんなに助けられて・・・なんとかー」

「うん やっぱり 持ってたのネ パワー 今日はよろしくネ あっ そう 今年の春 入塾生 増えたの 父がね うちの塾生が短期講習で太子女学園に合格なんて 宣伝したものだからー もちろん あなたの名前は出して無いよー でも 今回は もっと増やそうとしてるみたいネ」

「・・・」

 あかりさんに案内されて、2階の会場に。私はいつも1階の仕切られた部屋だったので、2階には初めてなのだ。大きな部屋には30人位の小学生が座っていて、壁際にはお母さん達が立って居て、中にはお父さんの姿もあって、その光景に私は少し押され気味だった。塾長が、前に立って説明をしていて、しきりに生徒ひとりひとりの学力にあわせて個別に指導していって伸ばしていくということを強調していた。少し前から私の姿を認めていたのだろう。そして

「今日は、とうV塾の卒業生の香月水澄さんに来てもらいました。彼女は短期間ではあったのですが、ここで学んでくれて見事 名門の太子女学園中学に合格したのです。そして、ここで培った集中力は素晴らしくて、今2年生なのですが、中学に入ってから始めた卓球では今年の夏 全国優勝という輝かしい成績を収めました。学校の成績では入学試験は英数Sクラスでも合格していたのですが、あえて一般クラスにいって、それでも学年では上位に入ってるというがんばり屋さんなのです。だから、今日は体験談をお話ししてもらって皆さんの参考になればと、無理にお願いしてきたもらいました。じやーお願いします。香月さん」と、紹介されて、前に招かれた。

「初めまして 香月水澄です 太子女学園中学校2年生です」と、頭を下げていると

「みずみちゃん 優勝おめでとう」と、拍手とともに誰かの声が・・・名前で呼ぶなんて、お母さんの知り合いなのか、近所の人なのかわからないけど、それにつられて皆が拍手してくれていた。

「私がお母さんに連れられて、恐る恐るここに初めて来た時、応対して下さったのが塾長さんだったのです。その時、絶対に合格するんだい
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