第二章
[8]前話
「兎に角ですね」
「大好きです」
「そんな子達ですね」
「はい、とてもいい子達ですね」
「全くです、母猫も優しいですし」
母猫はそんな二匹の傍にいた、そうして仲よく暮らしているのだった。
スーはモントリオールの別の家も訪問した、そこには白い垂れ耳で左目の部分が茶色になっている白の雄犬と黒い毛が多い虎の雌猫に三匹の茶色と白のモルモットに五羽の一羽だけ白い他は茶色の四羽の鶏達と仲よくしている子猫がいた。
「ワン」
「ニャア」
「チッ」
「キッ」
「キィッ」
「ココ」
「コココ」
「ココッ」
「コケッ」
「コケコ」
「この通りです」
初老の優しい顔立ちの女性がスーに彼等と共にいる猫を見つつ話した。
「ベン、エリー、ピン、ポン、パン、ケニー、コニー、パニー、ホニー、サニー皆とです」
「その子は仲よしですね」
「はい」
黒い毛が多い虎毛の子猫、エリーによく似たその雌猫を見つつ話した。
「この通り」
「冬の寒い日にでしたね」
「家の木陰からこちらを見ていて」
「一匹だけで」
「周りを見たら母猫がいないので」
「はぐれたんでしょうね」
「それで寒い中震えていたので」
「保護して」
「家族に迎えましたね」
「そうしますと」
すると、というのだ。
「この通りです」
「皆とです」
「すぐに仲よくなって」
「特にエリーとです」
「ニャンニャン」
見ればその子猫はエリーのところに行ってだった。
喉を鳴らして体を摺り寄せた、その光景を見て話した。
「雌でミニーと名付けましたが」
「この通りですね」
「エリーと特に仲よしで」
「幸せに暮らしています」
「はい、保護してよかったです」
「この娘の為にも」
「本当にそう思います」
飼い主は笑顔で頷いた、そんな彼等を見てからだった。
スーはこの日は家にそのまま帰った、すると。
「ニャア」
「ウニャア」
「ニャオン」
「ミャア」
「ニャンニャン」
「只今リリー、アイリス、マーガレット、ローズ、チェリー」
黒猫の母猫と彼女の三匹の同じ毛色の娘達、グレーと白の大きな雌猫達いずれもかつては野良猫だった彼女達に笑顔で挨拶をした。そして夫と共に彼女達と幸せな家庭の生活を満喫したのであった。
モントリオールの子猫達 完
２０２５・１・２０
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