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モントリオールの子猫達
第一章

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                モントリオールの子猫達
 カナダモントリオールの工業地帯でのことだ。
 この時オフィスで何人かの従業員達がオフィスの外の庭でバーベキューをして楽しんでいた、今は仕事もなくそうしていたが。
 従業員の一人がだ、庭の端にあるものがいることに気付いた。
「あれは」
「ニャア」
「ナア」
「猫か」
 見れば二匹の薄茶色と白の毛の子猫達だった、彼等を見て従業員達は話した。
「野良猫か?」
「迷い猫か?」
「親はどうしたんだ?」
「ずっとこっちを見ているぞ」
「それならな」
 ビールにバーベキューを飲みつつ話してだった。
 彼等に鶏肉をあげるとだった。
 警戒しつつも二匹で食べはじめた、彼等はそれを見てまた話した。
「警戒しているな」
「茂みの中に逃げ込んだし」
「私達じゃ保護出来ないかも」
「保護活動をしている人達に連絡するか」
 こう話してだった。
 すぐに保護活動をしている団体に連絡した、そうして二匹はすぐに保護されたが母猫も一緒であった。
「さて、保護したし」
「これからは家族を探すことですね」
 団体のスタッフの一人ナディア=スー長い金髪に眼鏡をかけた中年女性の彼女は上司にこう言葉を返した。
「親子共」
「うん、そうしよう」
「是非共ですね」
「それで子猫達は」
「雄と雌で兄妹です」
 スーは上司に話した。
「お兄さんはシャマロー、妹さんはマサラと名付けました」
「母猫もだね」
「メイクと名付けました」
 母猫もというのだ。
「診察を受けても問題なしで」
「ではすぐにだね」
「三匹の家族を探します」
 こう話してだった。
 スーと他のスタッフ達はすぐに三匹の家族を探した、程なく三匹共ある心ある家族に揃って迎えられたが。
「ニャア」
「ナア」
「ウニャア」
 スーがその家を訪問すると三匹は仲よく暮らしていて特にだった。
 兄妹は仲よく寄り添っていた、スーはその彼等を見て飼い主の女性に目を細めさせてこう言ったのだった。
「実は養育されている間も」
「ああしてですか」
「はい」
 まさにというのだ。
「二匹いつも一緒で」
「お兄さんが妹さんを守っていて」
「端っこにいましても」
 人見知り、警戒してというのだ。
「そうでして」
「いいお兄さんですね」
「人に慣れても」
「ずっと一緒ですね」
「勇敢に内気な妹を守っています」
「そうですね、それで毛布の中で寝るのが」
 飼い主も言った。
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