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花梨はコーチにも相談していたみたいで、彼女達が出るにあたっては、コーチも経験になるんだし いいんじゃぁない と言って反対してなかった。
「花梨 1年の子に 口調きつない?」
「う〜ん ウチは もともと こんなんやでー あー 莉子やろー 水澄に告げ口したんか?」
「そーちゃうけど・・・何人かから・・・」
「水澄にゆうとくけどなー 莉子は根性あって負けん気も強いネン あの子は 今はひなたに負けとるけどなー 直ぐに抜かしよる 今の1年の中ではエースになるやろー そやから きつう言うこともある でも ちゃんと向かってくるんやー ひなたやったら泣いてるでー ひなたは水澄で丁度良かったんやー」
「そーなんかなー 莉子も辛いんちゃうかなーって・・・」
「辛いのは 当たり前やー それでも負けへんかったら つよーぉなるネン」
彼女達の大会の日。私は翔琉を誘って見に行こうと思っていたのだけど、若葉も見に来ると言っていたので、仕方なく若葉と・・・。
中学生以下のダブルスは10チーム程で、ひなた・莉子のペァは何とか勝ち進んで、決勝の相手。二色が浜中学の2年生ペァが出て来ていたのだ。私達が全中の大会で圧倒的に打ち負かしたペァなのだ。試合は向こうのペースで進んで、0-3の完敗だった。
まだ、彼女達は個人戦にもエントリーしていて、準決勝まで残っているのだが、私が励ましに行くと、ひなたが
「水澄せんぱぁーい 負けちゃったぁー」と、眼に涙を貯めながらすり寄ってきた。
「そーいう経験も兼て出てるんだからー まぁ 決勝まで来たんだから よく やったわよー でも 切り替えなさい これから、個人戦なんだからネ」
と、励ましたものの、相手は全中まで行っているのだ。レベルが違い過ぎるし、当然の結果だと、私は思っていた。だけど、その準決勝も二色が浜の二人も出ていて、うちの二人は圧倒的に打ち負かされていた。
「まぁ しょうがないわ 相手は2年生だし あなた達はこれからなんよ!」と、しょげている二人に声を掛けていたのだけで、私はあの相手のことを「どうして この大会に出て来る必要があるのよ! 今度 対戦することがあったら あなた達には1点も許さないわよー」と、後輩達可愛さのあまり、道がそれてしまっていた。
月曜日になって、花梨に報告すると
「そーやったかー 甘もう無いなー」
「だけどね 二色が浜のあのペァが出ててね ダブルスは決勝で、個人戦はふたりとも準決勝で・・・歯が立たなかったの ずるいよねー あんな大会に出て来てー」
「そんなことないよー 市民大会で誰でも自由参加やー」
「でも 懐かしいよねー 私等の初めての・・・ あの時は私 何にもわからんかったけど 花梨にリードしてもらって
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