第七百八十四話 海賊の場所その三
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「それに元々漁師さんなら銛持ってるし」
「その銛もね」
ペリーヌはまさにと応えた。
「強い武器よね」
「そうしたものを使ってね」
「強かったのよね」
「しかも日本って戦国時代もあったし」
「漁師さんも武装よくて」
「武器に加えて」
「鎧もね」
日本の鎧は具足と呼ぶのが普通だがここにいる四人にはあまり馴染みがない言葉なのでこう言った。
「よくて」
「しかも戦国時代だから皆ね」
「戦っているから」
「そちらでも強くて」
「尚更ね」
「強かったね、いや倭寇ってね」
スターリングはあらためて言った。
「最強だったかもね」
「海賊の中でも」
「そうかもね」
「日本刀に銃に銛にで」
「鎧もよくて」
尚着けているのは胸当て精々兜程度であり動きやすい様にしていた。
「しかも戦国の人達」
「強い筈だね」
「そうだね」
「じゃあ今度倭寇になろうかな」
トムは友人達の話をここまで聞いてこう言った。
「そうしようかな」
「そうするんだ」
「次は」
「うん、強いっていうし」
スターリングと蝉玉に答えた。
「それにここ日本で」
「倭寇の本場だね」
「まさにね」
「だからね」
このこともあってというのだ。
「それでね」
「倭寇になるんだ」
「そうするの」
「そうしようかな」
こう言うのだった。
「今度、次はね」
「倭寇ね」
「どうかな」
「何か倭寇はね」
蝉玉が言ってきた。
「私からしたらやられ役よ」
「中国人としては」
「実際苦しめられたけれど」
倭寇の跳梁跋扈にというのだ。
「明代ね」
「そうだったね」
「ええ、けれど最後はね」
「倭寇やっつけたね」
「戚継光がね」
明代の将軍である、倭寇に対してだけでなく北方の遊牧民族との戦いでも活躍し退けた人物であり万里の長城も修復した。
「そうしたから」
「やられ役だね」
「そうなのよ」
蝉玉のイメージはというのだ。
「これがね」
「そうなんだね」
「だからね」
それでというのだ。
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