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ハッピークローバー
第百五十六話 祭りの中でその十一

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「今もそうした漁船あるかもね」
「今もなのね」
「それで実際九州の方ってね」
 一華はさらに話した。
「海に妖怪さん多いわね」
「そうみたいね」
「中には怖いのもいるし」
「吸血鬼もいるのよね」
「ああ、磯女とかね」
 他には濡れ姫という人面蛇身の妖怪もいる。
「いて対策もね」
「残ってるのね」
「そうなの、不知火も出るし」
「海の上に火の玉が出て燃えている」
「あれは自然現象だけれどね」
 その実はだ、原因がわからないものを妖怪だと言うことは古今東西で見られることで日本も例外ではないのだ。
「それでもね」
「妖怪って思われていて」
「それでね」
 そうであってというのだ。
「他にもいるし」
「九州の海は妖怪さん多いの」
「佐賀県辺りはね」
「それで私にも教えてくれたのね」
「多分ね」
「そうね、けれど海を自由に使えることも」
 このこともというのだ。
「いいことよ」
「海の幸も食べられて」
「そうよ、山海の珍味がね」
「あるっていうのね」
「山の幸もあるし」
 カンボジアの娘はさらに話した。
「茸に山菜に果物に」
「そういったものね」
「山芋もそうだし猪や鹿も」
 獣に肉もというのだ。
「そうで海は魚介類」
「一杯あるわね」
「お魚に貝類に海老、蟹、蝦蛄って」
「蝦蛄大好きなのよ」
 一華は蝦蛄と聞いて笑顔で言った。
「茹でてね」
「あれ美味しいわね」
「凄くね」
「蛸も烏賊もあって。海鼠もあるし」
「海の幸多いわね」
「そこに普通の農作物とか家畜のお肉、卵って」
「豪勢ね」
 一華も確かにと頷いた。
「言われてみると」
「そんな国だから」
「いい国っていうのね」
「しかもいい人多いしね」
「そこはどの国も同じでしょ」
「それはね」
 カンボジアの娘も否定しなかった。
「何時でも何処でもね」
「いい人もいれば悪い人もいるでしょ」
「本当にね」
「日本だって悪い人多いし」
「いい人も多くて」
「そうよ、正真正銘の悪人もいるから」
 日本にもというのだ。
「絶対に付き合ったら駄目な」
「そんなタイプがいるのね」
「うちの学園にもいたじゃない、高等部には進まなかったけれど」
「男子で?」
「そうそう、今県内でも有名な最底辺の学校にいる」
 そうした学校に通っているというのだ。
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