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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第238話:包まれる拳
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事に成功した。
勿論そのダメージは直ぐに回復されてしまったが、その間に響がシェム・ハの力に近付く余裕は出来た。
「未来ぅぅぅぅッ!!」
未来を救い出すべく、邪魔なシェム・ハの力を消し飛ばそうと響が拳を握り締める。
その光景を眺めながら、ガルドはある疑問を抱いていた。
――おかしい……予定ではこのフォニックゲインを使ってシャトーが起動する筈。だがシャトーに動きが見られないのは何故だ?――
本来の予定では、装者が絶唱を唄うのはチフォージュ・シャトーを起動させる為であった。だが実際には、絶唱で練り上げたフォニックゲインはシャトーの起動ではなく装者をエクスドライブにする為のエネルギーとして使われてしまった。
最初ガルドはそれを、フォニックゲインが装者のシンフォギアに優先的に流れてしまったからだと結論付けた。あの時響達が絶唱を唄いきる直前、颯人が触手に囚われ魔力を放出させられ変身が解除されてしまった。その光景を見た装者達の心が、颯人の救出で一瞬統一されそれがフォニックゲインをシンフォギアに集めてしまったのだと。
だが同時にこうも思った。下の方がそれどころではない状況に陥り、シャトーの起動準備が整っていなかったのではないか? 今シャトーの内部には多数の魔法使いに、ワイズマンまで存在している。これらの邪魔が入れば、シャトーの方で準備が整っていない可能性は十分考えられる。
実際今シャトー内部では、キャロルがハンスと共にワイズマンの相手で手一杯となっており、シャトーの起動の為の操作に手を出していられる状況ではなかった。ヴァネッサ達が儀式の中断の為の作業を行っているが、肝心のシャトーの起動までは手が回らなかったのである。
尤も、これ自体はそこまで大きな問題ではない。エクスドライブが発動し維持されるだけのフォニックゲインは未だ周囲に満ちているので、この後シャトーが起動してくれれば何とかなる。
問題は、それまで響達が持ち堪えられるかだが…………
「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「立花を援護だッ!」
「よっしゃあッ!」
そんなガルドの懸念を他所に、響がシェム・ハの力へ向け一気に突撃していく。それを援護すべく他の装者達が次々と攻撃を仕掛け、傷付きながらも響を送り届ける事に成功した。
そして、遂に神殺しの拳が胎児の頭部の様な箇所に振り下ろされた。
同時刻、シャトー内部ではヴァネッサ達が儀式を中断させようと機材を操作していた。だがその表情は険しい。何故なら、彼女達の目の前で想定外の事が起こっているからである。
「ヴァネッサ、マズイでありますッ!?」
エルザが叫ぶその前で、今正に未来が体を光の粒子に変えて頭上へと昇っていっていた。ヴァネッサとミラアルクが色々と操作をし
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