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夢幻水滸伝
第三百七十七話 ベネズエラの栄光その十三

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「全てです」
「今からやな」
「お話させて頂きます」
「ほなな」
 ピエトリも飲みながら応えた。
「私も飲みながらな」
「聞かれますね」
「そうさせてもらうわ」
 こう言うのだった。
「ほんまな」
「デザートも口にして」
「そうそう、デザートやけどな」
 その話になるとだ、ピエトリは笑顔で話した。
「ええのがあるわ」
「といいますと」
「ケーキや」
「ケーキがありますか」
「ここに出てるの以外にな」
「ケーキもありますか」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「チョコレートケーキやけど」
「そちらもですね」
「食べてな」
 そうしてというのだ。
「楽しもうな」
「ええですね、私ケーキ好きなんです」
 笑顔でだ、ガブリエラも応えた。
「チョコレートケーキも」
「そやねんな」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「楽しみです」
「そっちのケーキもやな」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「二人で、ですね」
「食べような」
「そうしましょう」
「チョコレートケーキもな」
「そちらも楽しみです」
「ワインも飲んでな」
「ワインとケーキですね」
 ピエトリに問う様に言葉を返した。
「その組み合わせをですね」
「楽しもうな」
「そうしましょう」
「そうもしながらな」 
 そうしてというのだ。
「楽しくな」
「お話してええですね」
「会話は楽しく」
 こうも言ったのだった。
「時には暗い話になってな」
「落ち込んでも」
「それでもな」
 そうなろうともというのだ。
「全体的にや」
「楽しくですね」
「話そうな」
「それでは」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「その話が終わったらな」
「お休みですね」
「寝るわ、ほな話してくれるか」
「わかりました」
 ガブリエラは微笑んで頷いた、そして彼女の話をはじめたのだった。


第三百七十七話   完


                     2024・11・8
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