第一話 恐怖の居合ホームランその十五
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「それこそ」
「いや、驚きました」
畑中も食べることなく唖然としている、そのうえでの言葉だ。
「こんな人いるんですね」
「おい、お前食ってねえのか」
向田はその畑中を見て目を飛び出させて言った。
「こうした時にも食ってるのがお前だろ」
「いや、あんまりにも凄くて」
大谷翔平がとだ、畑中は向田に答えた。
「食べるのを忘れてました」
「こいつがこうなるなんてな」
「本当に凄いな大谷選手」
「先輩が食べないなんて」
石田も俊平も言った。
「大谷選手本物ですね」
「本物のバケモノだな」
「全くだ、それでな」
向田は自分のスマートフォンを出して言った。
「今スナックの姉ちゃんから電話がきたんだ」
「電話?」
「ああ、六本木朱美っていうな」
石田にその名前も出して話した。
「俺の行きつけの店の姉ちゃんだけれどな」
「その人からですか」
「大谷選手がいるチームと試合してな」
そうしてというのだ。
「こっちが勝ったら阪神に来る様に言ったらどうかってな」
「阪神にですか」
「ここにいる奴全員阪神ファンだろ」
「はい、そうですね」
シスターアンジェラが応えた。
「私も含めて」
「若し大谷選手が阪神に入ったら」
畑中は見事と言ってもまだ足りない活躍をする彼を観つつ言った。
「その時は凄いですね」
「そうだろ、阪神日本一だぞ」
「間違いなくですね」
「そうなるぞ」
こう言うのだった。
「それこそな」
「じゃあ試合申し込みますか」
「ああ、丁度ここにチーム作れるだけの面子いるだろ」
向田は今そこにいる全員を見て言った。
「それじゃあな」
「はい、皆でですね」
「チーム作ってな」
そうしてというのだ。
「いいな」
「試合しますね」
「そうするぞ」
「あの、ですが」
シスターアンジェラは畑中と向田の話が一段落してから言った。
「チームを組んで試合を挑んでも」
「何か現実にそうなりそうですね」
畑中は勘でこう思って言った。
「どうも」
「私もそう思いますが」
アンジェラも思うことだった。
「ですがお相手が大谷選手ですと」
「勝てないですね」
「強過ぎますから」
だからだというのだ。
「到底無理かと」
「ピッチャーとしてもバッターとしても凄いですからね」
「桁が違います」
それこそとだ、アンジェラは言った。
「ですから」
「俺達じゃ勝てないですね」
「メジャーの人達でもです」
世界最高峰と言われる彼等でもというのだ。
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