第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第1話 え? 俺が使い魔ですか?
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る可能性だって存在するのですから。
「それにな、シノブくんが使い魔に成るのを拒否した場合、彼女には辛い現実が付きつけられる事となる」
普通に考えると当然の事なのですが、使い魔に成ると言う事を拒否し続けている俺に対して、それまで、確実に状況を面白がっていた雰囲気のアガレスが急に真面目な雰囲気となって、そう言い出した。
……って、一体、何でしょうか。その辛い現実って言う物は。
「この使い魔召喚の儀と言うのは、魔法学院の進級試験を兼ねたモノらしくてな。シノブくんがもし、彼女の使い魔に成る事を拒否した場合、彼女は二年生に進級出来ない事となって、彼女は退学処分となって仕舞うらしい」
本来の騎士に相応しい雰囲気で、そう告げて来るアガレス。そして確かに、彼女の話す内容は、俺を召喚した少女の未来に、少し厳しい現実を突き付ける物と成るのは確実でしょう。
俺が、アガレスから視線を外して、蒼い髪の毛のメガネ装備の美少女……タバサ嬢とか呼んでいたな。
そのタバサ嬢の方を見つめる俺。
その視線に気付いたのか、タバサと呼ばれた少女が小さく首肯く。
……まさか、俺とアガレスの会話の内容が理解出来るとは思わないけど、話の流れを類推する事は難しくは有りませんか。
ここで俺が我を通して使い魔契約を拒否する方法も有るし、俺の人権を主張するなら、それも間違った方法ではないと思います。
但し、どちらにしても元の場所。……いや世界と言い直すべきですか。元々暮らして居た世界に帰る事が出来ないのなら、ここで妙に我を通すよりは、ある程度の譲歩はしても問題ないですか。
まして、使い魔契約と言うのなら、これから先にも細かな契約に付いて詰める作業が存在しているはずですから。
「それで、その使い魔とやらに俺がなったとして、俺は何をしたら良いんや?」
もっとも、魔法学院と言っていたから、彼女は学生なのでしょう。ならば、やらされる仕事と言っても、大したレベルではない可能性が高いですか。
少なくとも、日本で退魔師として活動している俺に出来ない事はないはずです。
「普通の使い魔の仕事。つまり、魔法使いの護衛だな」
アガレスが告げる仕事の内容は、ごく一般的な使い魔の仕事内容で有った。そして、それは当然、アガレス自身が、俺と交わしている式神契約ともイコールで繋ぐ事の出来る内容でも有ります。
俺は、その言葉を聞いた後、再び、タバサと呼ばれた蒼い少女の方へ視線を移す。
成るほどね。もっとも、護衛と言っても、所詮は見た目アンダー十五の彼女ですから、大して危険な事もないとも思いますね。
それぐらいなら、衣食住……と言うか、一時的に住の方さえ保障してくれたら、使い魔ぐらいにならば成ったとしても問題は有りま
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