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蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第1話  え? 俺が使い魔ですか?
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っていますね。所謂シャギーカットと言う感じだと思います。長さは、ショートボブと言う感じかな。紅いフレームのメガネを掛けた瞳の色も蒼。肌は、西洋人に多い白磁の肌と表現するべきですか。
 服装に関しては、白のブラウス。黒のミニスカート。黒のマントを羽織って、そのマントを五芒星を象ったタイピンで止める。周囲の少女とは違い白のタイツを履いて、靴はハーフサドルの黒のローファー。典型的な真面目な女子学生の洋装。但し、故に彼女の纏った気と相まって、清楚な雰囲気を演出している事は間違いない。

 う〜む。これは、かなりの美少女ですね。未だ化粧っ気もない内からこの素材なら、この娘は、将来とんでもないレベルの美人になるかも知れないな。
 しかし、元々の素材が良いのですから、もう少し顔のラインを出す感じの髪型でも良いとも思うのですが……。

 ……って、俺の好みなど、この場ではどうでも良い事ですか。

「どうやら、この少女が言うには、シノブくんを使い魔にする為に召喚したらしいのだが、どうする、シノブくん?」

 そんな、現状では割とどうでも良い事を、召喚士らしい蒼い少女を見つめたままウダウダと考えていると、現在、俺の代わりにその蒼い少女と交渉中のアガレスが、俺の方を向いて状況の説明を始めた。
 ……って言うか、どうするもなにも、そんなモン、拒否するの一択でしょうが。
 そもそも、俺を名指しで召喚したのなら仕方がないですけど、ランダム召喚なら、別に無理に使い魔になる必要はないはずです。

 さっさと送還の呪文でも唱えてくれたら良いだけですから。

「それは出来る事なら拒否したい。まぁ、アホみたいに次元孔(じげんこう)に落ち込んだ俺の方も悪いからあまり強くは言わんけど、これは立派な拉致事件や。こんなランダム召喚はやったらアカン。
 そもそも、召喚したいのなら、最初の段階で相手の意志の確認ぐらい為さなアカンやろうが」

 内容は少しキツイ表現ですが、口調は意識して柔らかい雰囲気を維持してそう告げる俺。内容も、そして、口調までも厳しい雰囲気を漂わせると、流石に問題も有りますから。
 尚、正確に表現するのならば、自転車に乗って下校途中だった俺の目前に突如開いた次元孔に巻き込まれての、この異常事態なので、俺の方に非はまったくないとは思いますが。

 その俺の言葉を聞いたアガレスが、再び、蒼い髪の毛の眼鏡少女の方を向いて交渉を開始する。
 そうしたら、その間に俺は身体の各部位の調査は、……必要ないか。受け身を取った際に、少し派手に擦りむいているだけで大きな不都合は有りません。汚れて仕舞った黒の詰襟の制服とズボンに関しては、まぁ、仕方がないですか。

 流石に、俺ですかね。運の良さだけが取り柄ですから。

 ……って、本当に、そう思っている
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