崖の上のビキニ
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る。
「何だ?」
「一緒に海行こ〜」
「断る」
今はそんな気分じゃない。
だが本音はお構いなしに上目遣いだ。
「はぁ〜」
そんなに行きたいなら一人で行けばと思うのだが、本音はどうやら俺と行きたいようだ。
俺は仕方なく諦めて―――
『マスター。上空に人参型のミサイル―――いえ、飛空艇を発見しました』
(捨て置け―――などとは言えないな。すぐに可能ならばデータを採取。無理ならば回避で構わん)
『了解』
俺は本音を抱きかかえると、
―――ドカ――――ン!
おそらく、さっき報告にあった人参が落ちたのだろう。
そう察知した俺は警戒心を高める。
「かざみん?」
「………悪いな。大丈夫か?」
「うん。かざみんが抱えてくれたから平気だよ〜」
俺はしばらくは抱えていたが、特にこっちに来る気配もないのでとりあえず警戒は解く。
そして水着と着替えを持って俺たちは海に出た。
「じゃあ、本音。俺は向こうに行っているから」
「うん」
俺は本音を置いてそのまま岩場の方に移動した。
その理由は―――剣だ。
全てを貫き、砕き、そして斬るという三分野を余裕でこなす、そんな剣だった。
それを軽く振り終え、俺は少しばかり移動してある人物を発見したのでそっちに移動した。
「こんなところで海を眺めて、出遅れても知らねぇぞ」
普段からでは想像できないビキニ姿をしている篠ノ之に俺は声をかけた。
「……風宮か」
「ああ。それと、とりあえずこれを着ておけよ。あまり一夏以外には見られたくないだろ?」
「……すまないな」
そう言って俺がさっきまで着ていたパーカーを渡す。篠ノ之の身長が高くても俺よりは低いのでそれなりには隠せる。
「………お前、その格好で迫ったほうが良くないか?」
「み、見るなぁッ!!」
「あ、悪い。つっても性質上、体を観察して武器の在処を探すのは癖なんだ。許してくれ」
「……いや。こっちこそ……」
お互いが気まずい空気を出したところで俺は話を始めた。
「……で、何を悩んでいるんだ?」
「……どうしてそうだと?」
「お前からいつものツンツン具合がないからな」
「私はいつもそんなにツンツンしているのか?」
「ああ。かなり。というかぶっちゃけて言えばその雰囲気さえなければお前はもっと友達がいたと思えるほど」
「………そこまでか」
俺の言った言葉に目を逸らす篠ノ之。
「まぁ、人生がそういう風な性格にしたんだから仕方がない。………何があった?」
「ああ。………姉さんがこの臨海学校に来ているんだ」
「へぇー。大方、お前に専用機を渡しに来たってところか」
「そうなのか?」
「ああ。まぁ、あくまで俺
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