第百五十五話 他人の幸せその十四
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「年齢とか身体じゃなくて」
「そうだって言われたそうだし」
「五十まで成長しなかったのね」
「子供の頃からね」
「相当下らない人生生きてきたのね」
「ふんぞり返ってるだけでね」
「何の努力もしてこなかった」
富美子はさらに言った。
「それで何の経験もしてこなかった」
「苦労もしなかったね」
「そんな人生で」
「子供のまま、だから白痴だともね」
「言われたの」
「本当にいいものを全く持っていなくて」
人が持つべきそうしたものをというのだ。
「文句だけのね」
「どうにもならない人ね」
「下らない人生を歩いてきた」
「そんな人ね」
「それで多分そんな人が一番ね」
まさに何もしてこなかった輩こそというのだ。
「嫉妬するのよ」
「嫉妬する暇もあるし」
「たっぷりとね」
「それでなのね」
「誰か立派な人がいたら」
そうであるならというのだ。
「その人を必死にね」
「こき下ろすのね」
「文句ばかり言ってね」
「言うだけなら何でも出来るし」
「だからね」
それでというのだ。
「言ってね」
「それでこき下ろして」
「それだけよ」
「嫉妬される人には何でもないわね」
「そうした人は必死に努力して」
そうしてというのだ。
「動いているから」
「気にしないわね」
「そんなこと気にするより」
「努力するから」
「何ていうか」
理虹も言ってきた。
「今お話している人って下らないわね」
「いいところがなくてね」
「自分がどう思っていても」
この世で最も偉いとだ。
「けれどね」
「その実はね」
「もう人ですらない」
「いいところがなくて」
「そうであってね」
それでというのだ。
「餓鬼にまでなった」
「他の人が見て誰もがああはなるまい」
「そう思う人ね」
「いや、反面教師としか思われないって」
一華は全否定の顔で述べた。
「人としてね」
「一番嫌よね」
「生きていてね」
「それで七十年生きてもね」
「嫌よね」
「誰かの役に立ったことなんてね」
「一度もなくて」
そうであってというのだ。
「迷惑ばかりかけて」
「好かれることも感謝されることもなくて」
「当然自分も感謝とかしなくて」
「駄目だとかどうにもならないとか」
「見放されてばかりでね」
「そうした一生なんてね」
「絶対に送りたくないわね」
こう言うのだった。
「嫉妬もして」
「いや、そうなるのなら」
「努力しないとね」
「私達もね」
「さもないとその人みたいになるから」
「私達も反面教師にして」
今話している輩をというのだ。
「努力していかないとね」
「ええ、あんな風になったら」
一華はそれこそと言った。
「文句や嫉妬ばかりでね」
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