第百五十五話 他人の幸せその九
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「留奈ちゃんが言う通りね」
「ダメンズだから」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「本当にね」
「誰もなのね」
「いい評価をしない」
そうしたというのだ。
「餓鬼と言ってもいい位だから」
「親戚の人もそう思ってるの」
「生活保護を止めて」
そうしてというのだ。
「その分困っている人に生活保護がいく様にして」
「それでその人は野垂れ死ぬ」
「そうなる様にね」
「言ってるのね」
「親戚の人達こそその人に迷惑かけられていて」
そうであってというのだ。
「離婚とか。ヤミ金からも借りたっていうし」
「ヤミ金って」
「働かないからお金なくて」
「生活出来なくて」
「それで団地で暮らしていたけれど家賃も滞納してて」
そうであってというのだ。
「そうしたところからも借りて」
「ダメンズ極まれりね」
「そうしたことへの後始末があったから」
「親戚の人達もなの」
「皆嫌ってるらしいわ」
「そうなのね」
「兎に角何があっても最低なまま変わらない」
そうしたというのだ。
「一度ホームレスになったらしいけれど」
「ああ、団地にいられなくなって」
一華はすぐにわかった。
「それでなのね」
「そこから天理教の人が探してくれて」
「見付けてくれて」
「教会に迎えたらしいのよ」
「そこで普通わかるでしょ」
一華は首を傾げさせて言った。
「もうね」
「普通はそうよね」
「ええ、そこまでの目に遭ったら」
それこそというのだ。
「わかるでしょ」
「けれどそれでもね」
「わからないのね」
「離婚した時に一回お世話になったらしいけれど」
天理教にというのだ。
「そこから天理教の悪口やたら言う様になって」
「お世話になって」
「心を入れ替えないどころか」
「そうなって」
「相変わらず働かないでそんな性根で」
「団地追い出されて」
「それでもね」
そこからホームレスになってもというのだ。
「反省しないで」
「遂に行方知れずになって」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「どうもね」
「生活保護ね」
「困ってないのにね」
「結局靴のままなのね」
「そうなのよ」
「誰からも嫌われたうえで」
「そうであってね」
それでというのだ。
「そうらしいのよ」
「いや、そうなったら」
どうかとだ、理虹は言った。
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