第百五十五話 他人の幸せその八
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「お話聞いてると」
「どう見ても最低なのに」
「それでもね」
「プライドは高いのね」
「そうよ、けれどそんな有様で」
実態はというのだ。
「この人他の人にはひがみっぽかったらしいわ」
「嫉妬深かったのね」
「成功したり幸せだったら」
そうであるならというのだ。
「嫌に思っていたそうよ」
「いいところないわね」
「あっ、その人って」
かな恵も言ってきた。
「野球選手がちょっと調子悪いとね」
「駄目出ししてたの」
「それで活躍期間が短くても」
それでもというのだ。
「駄目出ししてたらしいわ」
「自分はゼロどころかマイナスでも」
「本を貸してもね」
そうしてもというのだ。
「有り難うとか面白いとか感謝しないで」
「文句言ったのね」
「そうらしいわ、偉そうにね」
「そんな人に貸したくないわね」
「しかも人の部屋に勝手に入って」
家族でなくともというのだ。
「本漁ったそうだし」
「それで文句言うなら嫌過ぎるわね」
「だからね」
それでというのだ。
「幸せになれなかったのよ」
「そんな人はなれないわね」
「生きていて一切努力しないで」
「器が小さくて恩知らずで無神経でケチで文句ばかり言って」
「図々しくてね」
「しかも自分以外には厳しくて嫉妬深い」
「そんな人だったから」
かな恵もそれでと話した、世の中残念ながらこうした輩も稀にではあるが存在しているものなのだ。
「もうね」
「幸せになれなかったのね」
「ええ、まだ生きてるらしいけれど」
「生活保護で」
「親戚の人がそのこと聞いて」
それでというのだ。
「その人の生活保護止めたいってね」
「思ってるのね」
「そうみたいよ」
「それって」
一華はその話を聞いて言った。
「その人に死んでしまえってことよね」
「そう思ってるわね」
「そんな人が生活保護なくなったら」
「もうね」
かな恵はまさにと答えた。
「確実にね」
「野垂れ死にね」
「そうなるわ」
「そうよね」
「けれどそんな人が生活保護を受けていたら」
それならというのだ。
「その分本当に困ってる人が受けられないから」
「止めるべきっていうのね」
「そう考えてるらしいわ」
「その人がどうなっても」
「もうね」
それこそというのだ。
「いいって思ってるらしいわ」
「親戚なのに死んでもいいなのね」
「というか死んでしまえってね」
その様にというのだ。
「思ってるみたいね」
「凄い嫌われ方ね」
「実際誰もその人についていいこと言わない様な」
そうしたというのだ。
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