第一章
[2]次話
寿司屋にいたヤクザ屋さん
サラリーマンの丹内漱石小柄で黒髪をセットしたやや口が尖っているが目鼻立ちは整い痩せている彼は会社の接待でキタ新地でも有名な高級寿司店に入ったが。
入った瞬間にだ、店を出て上司で一緒に接待を行う藤田恭介長身で中肉で眼鏡をかけた面長で小さい目で髪の毛が前からなくなっている彼に囁いた。
「やばいですよ」
「やばいってどうしたんだい」
「カウンターにその筋の人達がいます」
「ヤクザ屋さんかい」
「はい、如何にもな人達が」
まさにというのだ。
「白いスーツに金時計にネックレスの人が」
「靴は白エナメルかな」
「見たらそうでした」
その通りという返事だった。
「グラサンで若い人達もそうした外見で」
「カウンターにいるんだ」
「占領してます」
「だから僕達がお店に入ったら」
「やばいですよ」
丹内はまたこう言った。
「冗談抜きで」
「しかしね」
藤田はあからさまに怖がっている丹内に話した。
「予約してるんだよ」
「接待で」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「今更だよ」
「替えられないですね」
「別のお店にね」
「じゃあ行くしかないですか」
「うん、覚悟を決めてね」
「それじゃあ」
「入ろう」
絶対にというのだった。
「これから」
「生命保険入っていてよかったです」
丹内は本気で言った、そうしてだった。
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