第三百七十七話 ベネズエラの栄光その五
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「私は皆の働き口生み出してくで」
「そうされますか」
「そやで、そして」
「そして?」
「今は私の勢力はカラカスとその周りだけやけど」
旗揚げしたばかりだ、それに今彼は内政の土台を作っている最中であり勢力拡大にも乗り出していないのだ。
「そやけどな」
「それでもですか」
「内政が整ったら」
そうなればというのだ。
「勢力を拡大してベネズエラをな」
「この国をですか」
「統一するわ」
「そうされますか」
「そう考えてるわ」
少女に笑顔で話した。
「今はな」
「そうなのですね」
「そういうことでな」
「ピエトリ様は働いていかれますか」
「そうしてくわ」
明るい笑顔で話した、そう言ってだった。
彼はまずは内政に専念した、公共事業でインフラを整えるだけでなく就職口も確保して軽工業を中心に産業を育成し。
農業にも力を入れ増産させていってだった、警察も増強し規律を正し治安も改善させた。するとみるみるうちにだった。
彼の勢力は豊かで安全で多くの者が笑顔で働ける様になった、その状況を見て周辺の街や村は自分達もそうなりたいと考えてだった。
ピエトリに彼の勢力に入りたいと申し出てきた、彼は来る者は拒まずの態度でそうした街や村を受け入れてだった。
勢力を拡大させていった、だが。
「賊が街にも多いな」
「ベネズエラはそうです」
カラカスの市長が共に食事を採る中で言ってきた。
「貧しく就職口がないだけでなく」
「悪いことして生きようって奴がやな」
「マフィアやストリートギャングになり」
そうしてというのだ。
「暴れています」
「そやな」
「山賊や海賊ではなくです」
この世界のベネズエラではというのだ。
「そうしたです」
「街や村で暴れる奴が多いな」
「そうなっています」
「それやとや」
ピエトリはモルモットを焼いたものを食べつつ言った。
「警察だけやなくて軍隊もな」
「投入しますか」
「そのうえでな」
「取り締まりますか」
「そしてな」
ピエトリはさらに話した、市庁舎のすぐ傍にあるレストランで市長と向かい合って座ってそのうえで飲んで食べつつ話をしている。
「凶悪犯は容赦せん」
「厳罰に処しますね」
「そうするわ、ただそうやない連中はな」
「どうしますか」
「開拓地に送るわ」
「そこで開拓をさせますか」
「罪が軽いなら酷使もせんでな」
それでというのだ。
「そこで働いてもらうわ」
「そうしますか」
「働き口の確保は成功してな」
ピエトリは微妙な顔になって話した。
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