ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
25.鍍金の勇者
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.......
「ママ!!」
ユイの言葉にベットに顔を埋めていた少女がこちらを向く。その少女は間違いなく俺がずっと捜し求めた少女........俺が会いたかった少女......アスナだ。
「ママ!!」
もう一度ユイが叫ぶとアスナは両手で口元を押さえ、眼からは涙が流れ頬を伝う。
「ママ!!」
ユイが叫び、鳥籠の消し去りアスナの体に飛び込む。
「ユイちゃん!!」
飛びつくユイをしっかりとアスナは抱きしめ互いの名前を何度も呼び合う。
俺も一歩一歩アスナの元へと近づく。アスナもこちらを見て微笑み、流れ出る涙を拭う。
「......キリトくん」
「......アスナ」
両腕を広げ、胸に抱かれるユイと一緒にアスナを抱きしめた。
「ゴメン......遅くなった.....」
「ううん、信じてた。きっと.......助けに来てくれるって......」
俺たちは少しの間、抱きしめ合う。
「さあ.......一緒に帰ろう」
「........うん」
大きく頷く。
「ユイ、アスナをログアウトさせられるか?」
ユイが首を振る。
「ママのステータスは複雑なコードよって拘束されています。解除にはシステム・コンソールが必要です」
「私、ラボラトリーでそれらしいものを見た」
すると何かの気配を感じ、背中の大剣に手をかける。変な音が鳴り響く。
「な、なに!?」
すると急に体が重くなる。まるで重力が重くなったように。アスナとユイに手を伸ばすがさらに体が重くなり膝をつく。
「ゆ、ユイ、この状況は......」
床が急に消滅していく。
「きゃあ!」
ユイの苦しむ声が.....
「パパ、ママ、気をつけて.......何か......良くないものが......」
ユイの言葉が途切れ、姿を消す。
「......ユイちゃん!!」
「.......アスナ」
アスナに手を伸ばす。アスナも手を伸ばすが、あと少しで触れられる瞬間にさらに体が重くなる。
「いやー、驚いたよ。小鳥ちゃんの籠の中のゴキブリが紛れ込んでるとはね」
重い体を持ち上げると緑色の服と足元が見える。
「お前は........須郷か!!」
「チッチッ、この世界でその名前はやめてくれないかな。妖精王、オベイロン陛下とーーそう呼べッ!!」
頭を踏みつけられ強く地面に打ちつけられる。
「キリトくん!!」
「どうだぁい?ロクに動けないだろ?次のアップデートで導入予定の重力魔法なんだけど、ちょっと強すぎるかな?」
屈辱的に須郷に顔を踏みつけられる。
「やめなさい、卑怯者!」
「それにしても桐ヶ谷くん.
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